リポート・特集
REPORT: 2017年4月号特集◎これで解決!腸の不調
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特集◎これで解決!腸の不調《6》 インタビュー
過敏性腸症候群と腸内細菌は中枢で関与
東北大学大学院医学系研究科行動医学分野教授 福土審氏
2017/ 4/18
過敏性腸症候群(IBS)はストレスを誘因とする典型的な心身症とされてきたが近年、病態の解明が進み、腸内細菌の関与が明らかになってきた。国際的診断基準が昨年改訂され、治療法も増えている。我が国の機能性消化管疾患の診療・研究をリードする福土氏に、IBSの新しい臨床像について聞いた。
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特集◎これで解決!腸の不調《5》IBSじゃなかった!症例集-3
おすすめ!「IBS検査セット」で上手に除外
2017/ 4/17
内視鏡検査を実施する前に器質的疾患を除外すべく、鳥居内科クリニックの鳥居氏は、IBSを疑った場合に「IBS検査セット」を実施している。この検査セットの結果、癌や潰瘍などの器質的疾患の疑いがあれば大腸内視鏡検査を勧めている。 特徴的なのは、腹部単純X線検査も実施していることだ。「腹部…
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特集◎これで解決!腸の不調《4》IBSじゃなかった!症例集-2
内視鏡異常ナシなら過敏性腸症候群、は間違い!
2017/ 4/14
警告症状や徴候、リスク因子からも分かるように、IBS様症状を呈する患者で最も見逃してはならないのが、潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患(IBD)や大腸癌だ。 こうした器質的疾患は、血液検査や大腸X線造影検査、大腸内視鏡検査を行えば比較的容易に除外できる。クローン病は、主に若…
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特集◎これで解決!腸の不調《3》「IBSじゃなかった!」症例集-1
IBS疑いで睡眠時腹痛があれば要注意
2017/ 4/13
器質的異常を一通り除外してIBSの診療を開始しても、治療中に類似症状を有する他の疾患を合併することもある。常に他疾患を見逃さないようにしておかなければならない。ここでは、他の疾患を疑うきっかけや、鑑別のコツを紹介する。
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特集◎これで解決!腸の不調《2》診断基準と治療
診断基準改訂で過敏性腸症候群の治療が変わる
2017/ 4/12
新たな定義でIBSを拾い上げた後は、病型に合わせた治療を行う。下痢型は患者が自覚しやすいため比較的容易に診断できる。便秘型について鳥居氏は、「IBSは排便異常に注目しがちだが、便秘型は腹痛など腹部症状が強いのが特徴」と話す。田中氏は、「便秘型の患者は、ストレスがかかるタイミングで腹…
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特集◎これで解決!腸の不調《1》国際的診断基準が改訂、拾い上げが容易に
過敏性腸症候群は「心の病」ではありません
2017/ 4/11
全人口の約1割がかかっているという過敏性腸症候群(IBS)。患者の社会生活にも支障を来し、QOLを大きく損なう。昨年、国際的診断基準が改訂され、患者の拾い上げが容易になった。病態に即した治療薬も次々と登場しており、患者のQOL改善に寄与しそうだ。