例年になく寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。日経メディカル編集長の千田です。2月号の読みどころを紹介します。
第1特集は2「応急処置 11の誤解」です。心肺停止患者の心肺蘇生の手順は「ABC」。鼻血が出たら臥位で安静に。ねんざは湿布を貼って包帯で固定。蛇に噛まれたら切開して吸引……。まだこんな応急処置を皆さんはしていませんか。長年言い伝えられてきた応急処置法の中には、実は根拠がなかったり、かえって予後を悪化させる迷信の類も少なくありません。本特集では、救急医療の専門家に取材し、最新の医学常識に基づく適切な応急処置法を紹介します。古い知識の“棚卸し”に、本特集をお役立て下さい。
第2特集は「どう始める?骨粗鬆症治療」です。高齢化に伴って骨折患者数が増加しています。骨粗鬆症治療薬の新薬も相次いで登場、そのような状況を受け、昨年12月、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」が5年ぶりに改訂されました。特集では、最新の指針を基に、プライマリケア医が押さえておきたい骨粗鬆症治療のポイントを、薬剤の選択法を中心にまとめました。これからは専門医でなくても、骨粗鬆症診療に関わる機会が増えると考えられます。整形外科医以外の方も、是非本特集をお読み下さい。
その他トレンドビューでは、「広がる尿路結石の内視鏡治療」「佐賀大病院で外科医に手当」「疾患啓発CMで患者行動に変化」など、こちらも盛り沢山です。
最後に近況を。この3月で東日本大震災からはや、1年となります。本誌編集部は昨年4月、現地取材班を派遣し、医療支援や医療提供体制の復旧状況をレポートしましたが、2月にほぼ同じクルーを現地派遣、3月号の「震災1年」特集をまとめる予定です。私もカメラマン兼運転手として再び現地に向かいます。東北地方の医療の新しい形を報告できればと考えています。
『日経メディカル』編集長 千田 敏之

待合室で突然患者が心肺停止した。道端で犬にかまれた人が外来に駆け込んできた。赤ちゃんがボタン電池を誤飲したと電話口で慌てる母親…。そんな事態に直面したとき、あなたはどうしますか。長年言い伝えられてきた応急処置法の中には、実は根拠がなかったり、かえって予後を悪化させる迷信の類いも少なくない。

プライマリケア医が、診断や治療に関わることが求められている骨粗鬆症。しかし、骨密度測定など患者の拾い上げには煩雑さが付きまとい、選択肢が増えた治療薬の使い分けも悩ましい。昨年12月、5年ぶりに改訂された「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」に沿って、骨粗鬆症を診療する際のポイントを解説する。

長らく体外衝撃波結石破砕術(ESWL)が治療の中心にあった尿路結石。しかし最近、機器の性能が向上し治療範囲が拡大したことや、確実な治療が可能になったことから、内視鏡による結石除去術(TUL)が普及しつつある。10mm以下の結石では、自然排石の促進を目的にα1ブロッカーを処方する医師も増えている。

国立大学病院の外科医の給料は、民間病院に比べて安い。佐賀大病院では外科系医師の待遇改善を目的に、手術に対する診療報酬の5%を術者に手当として支払うことにした。インセンティブ導入を決めた院長の宮崎耕治氏は、「外科医のモチベーションが上がり、手術数も増えた」と話す。

「胸やけがする、苦い水が上がる…そんなときは、お医者さんに相談しよう」─。一般の人々向けにタレントやアニメのキャラクターが疾患を解説したり、医療機関への受診を呼び掛ける製薬企業のコマーシャルが急増している。患者の治療への参加意欲が高まる一方で、治療が不要な人の受診を助長している面もあるようだ。