2006.06.09

伊藤園、ゆでたニンジンのβカロチンの高吸収率を確認 ジュースのほうが生よりも効率良く摂取できると発表

 伊藤園中央研究所は、ニンジンに含まれるβカロチンは、ゆでたほうが生のまま摂取するよりも体内に吸収されやすいことを確認し、5月27日に京都府立大学で開催された第444回日本農芸化学学会関西支部例会で発表した。野菜ジュースなど、ゆでたニンジンを材料にした食品の健康効果が再確認されそうだ。

 βカロチンは、ニンジンやブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれる色素。食べものとしてとると消化吸収されたあと、ビタミンAに変わる。また、抗酸化作用があり、動脈硬化などを防ぐ効果もあるとされている。

 同社の実験では、24〜41歳の健康な男性8人を2グループに分け、一方に「食事+ゆでたニンジンの粉砕物」、もう一方に「食事+生のニンジンの粉砕物」をそれぞれβカロチン量で11.7mg分摂取してもらった。食後2〜10時間の間に5回の採血を行って血中のβカロチン濃度を調べた。2週間後には両グループの条件を交換して再度実験を行った。

 その結果、ゆでたニンジンの粉砕物をとったほうが、血中のβカロチン濃度が4〜10時間後において高いことが確認された。例えば8時間後の血中濃度は、ゆでたニンジンをとったほうが生の場合よりも平均1.6倍高く、10時間後までの吸収率は34%高かった。

 さらに、伊藤園中央研究所では、ゆでたニンジンをベースにした野菜果汁飲料を女性が飲んだときの肌への影響も検証した。被験者13人に朝・昼・晩190gずつ飲んでもらったところ、試験前にくらべてシミの面積が4週間後で平均3.88%減、8週間後で4.41%減となった。

「βカロチンは油とともに摂取するほうが吸収率が良いと見られているが、油を使わなくても、ゆでて加熱をするだけで吸収率が良くなる」と同社は発表している。なお、ニンジンを市販野菜ジュースに加工する工程には、「ゆでたのちの加工」と「生のままからの加工」の2通りがある。伊藤園では、「ゆでたのちの加工」を採用している。(清水由貴子、日経ヘルス)

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