2006.05.27

運動直後の大豆ペプチドで成長ホルモンの分泌量が増える

 運動直後に大豆ペプチドを摂取すると、血中の成長ホルモン濃度が上昇する――。こんな研究成果が関西鍼灸大学整形外科教授の増田研一助氏によって報告された。

 成長ホルモンは睡眠時や運動後に多く分泌されるホルモンで、骨を伸ばしたり、筋肉を作ったり、脂肪を分解したりする作用がある。10代の思春期をピークに、その後は急速に分泌量が減っていくこともわかっている。一方、アミノ酸が複数つながった大豆ペプチドは、成長ホルモンの材料になる可能性があると考えられていた。

 そこで、増田助教授は運動直後に材料を供給することで、成長ホルモンの分泌量が増えるのではないか、との仮説を立て、20代の若者(18人)と35〜44歳の中高年(7人)の2群を対象に、その効果を調べた。

 実験では、それぞれの群に運動をしてもらい、直後にプラセボを摂取してもらった場合と、大豆ペプチド8000mgを摂取してもらった場合の血中成長ホルモン量を30分後、1時間後、2時間後、18時間後に測定、比較した。その結果、大豆ペプチドを摂取したときは、しない場合よりホルモン濃度が上がることが確認された。特に若者群では摂取30分後にピークが訪れ、このとき、大豆ペプチド群はプラセボ群の13倍以上多く分泌されており、有意差があった。

 一方、中高年群では、30分後にはわずかにプラセボ群より多く分泌された程度だったが、1時間後にピークが訪れ、プラセボ群の2倍弱の濃度があった(有意差あり)。また18時間後も濃度自体は下がったものの、プラセボ群と比べて2倍弱の濃度を示した。つまり、大豆ペプチドは、成長ホルモンの分泌を促すことが確認されたとともに、年配者の成長ホルモンの減少を補強する可能性も示唆された。

 従来、大豆ペプチドは筋肉の材料になることから、運動直後に飲むと速やかな筋肉修復がなされ、疲労回復が早まるといわれてきた。今回の研究は、大豆ペプチドが成長ホルモンの材料にもなって、筋肉の修復や疲労回復にまで寄与する可能性を示したといえそうだ。

 なお、成長ホルモンといえば、最近は肌の弾力を高めてシワを減らすなど、アンチエイジングにかかわるホルモンとしても注目を集めている。1日のうちでは睡眠後に成長ホルモンの分泌が最も活発になる。そのため、「睡眠直前に大豆ペプチドを飲めば、その分泌量を増やすことでき、アンチエイジング効果も期待できるのではないか」と増田助教授は話している。(黒住紗織、日経ヘルス

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