2006.04.07

三重、大阪のカキやアサリから貝毒検出 深川丼2杯分で致死量に、加熱調理しても有毒

大阪府と三重県は3月下旬から4月上旬にかけ、食用の貝から国の規制値を超える麻痺性貝毒が検出されたと発表した。三重県では検査の結果、的矢湾で養殖されているマガキから、国の規制値である4MU/g(MU=マウスユニット:体重20gのマウスを15分間で死亡させる毒量)を超える5.8MU/gの麻痺性貝毒を検出した。このため、同県では、的矢湾と鳥羽市地先海域産のマガキについて、漁協に出荷自主規制を依頼するとともに、一般の人もマガキやアサリを採って食べないよう注意を喚起している。

大阪府も3月30日に大阪湾に面した数少ない自然海岸として名高い長松海岸で、アサリから21.5MU/g、4月1日には大阪湾のアカガイから9.8MU/gの麻痺性貝毒が検出されたとして、漁協に対して出荷の自主規制を要請したほか、広く採取防止を呼びかけることにした。

麻痺性貝毒は、二枚貝などが有毒な植物プランクトンを摂取することによって蓄積するもの。主要な症状はフグ毒に似ており、食後30分ほどで舌や唇などが痺れ、重症化した場合、身体が思うように動かなくなり、最悪の場合、12時間以内に呼吸困難で死亡に至ることもある。12時間を超えると回復に向かうという。熱に安定で、料理の加熱程度では毒性は消失しない。

ヒトの中毒発生量は400MU程度、致死量は3000〜2万MUとされるため、21.5MU/gのアサリなら、むき身140g程度で最低致死量になる。標準的な深川丼やアサリ酒蒸しなどのレシピでは、1人前のアサリ使用量は50〜100g程度とされるため、やや多めに食べれば致死量に近い量を摂食することになる。

治療薬はなく、一刻も早く病院に行く必要がある。摂食したものをできるだけ早く吐き出させること、呼吸困難が起きた場合は、人工呼吸を継続する処置が必要とされる。(中沢真也、日経メディカル オンライン)

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