2006.04.01

【訂正】妊婦の血糖コントロールが重要!と、訴える専門医 妊婦の1%近くに糖尿病が 血糖測定、食事制限が必要

 妊婦の糖尿病が増え、その影響で胎児や新生児に先天異常などが増えていることが日本糖尿病学会・妊娠学会の大規模調査でわかった。3月中旬に東京女子医科大学が主催したメディアセミナーでは、「調査から明らかだが、妊娠前、妊娠中に血糖値測定をして対策を」と同大学糖尿病センター講師の佐中眞由実氏が訴えた。

 調査は2003年に日本産科婦人科学会の専門医研修施設816施設を対象に実施、231施設の28.3%から7年間に分娩した74万427人分の情報が集まり、2005年に論文報告された。

 調査報告によると、糖代謝異常合併妊娠者のうち有症状者はのべ5224人。1996年には、妊婦のうち0.55%だったが、2002年には0.87%にまで上昇したという。また、こうした妊娠糖尿病の妊婦を母数にすると、195人(4.9%)の先天異常が引き起こされたという。

 通常、妊娠中は血糖値が上がりやすくなり、妊娠糖尿病を発症することがある。胎盤からインスリン拮抗ホルモンが産生されるほか、インスリン分解がおこるためだとされている。ただし、妊娠糖尿病により胎児や新生児にも先天異常など深刻な影響が及ぶことはあまり知られていない。

 佐中眞由実氏は、「とくに35歳以上の妊娠糖尿病の頻度が高くなっている。これから妊娠を考えている働く女性、近親者が糖尿病の人、BMIが25以上の太っている人は、妊娠前に必ず血糖値検査をしてほしい」と注意を促している。東京女子医大では、妊娠糖尿病の対策として、妊娠中の血糖値に異常がある妊婦には体重1kg当たり30kcalの栄養指導を行い、悪化や胎児への影響を防いでいるという。

 なお、Lカルニチンなど、妊娠糖尿病の発症抑制の可能性があるサプリ成分も見出されてきている。今後、こうした妊婦向けにも血糖コントロールにいいサプリメントや機能性食品が見直される可能性もありそうだ。(松岡真理、フリーライター)


訂正 第5段落で「佐中眞由美氏」とありましたが誤りで、正しくは「佐中眞由実氏」でした。お詫びして訂正します。

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