2006.03.27

5剤以上に耐性のある結核が世界的に増加中、CDCとWHOが発表

 米国疾病対策センター(CDC)と世界保健機関(WHO)は3月24日、第1選択薬をはじめ、5剤以上に耐性のある結核「XDR(extensively drug-resistant)TB」が、2000〜2004年にかけ、世界中で増加傾向にある、とする調査結果を公表した。

 韓国を除く調査対象の国の総XDR-TB数は、2000年には14例だったが、2004年には34例に増えている。また韓国では、2004年のデータしか明らかではないものの、同年のXDR-TBは200例にも上った。

 これは、WHOとCDCが、2000から2004年にかけて、世界6大陸に位置する25カ所の結核試験センターを対象に行った調査結果で、CDCが毎週発行する死亡率や罹患率に関する報告書、Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)3月14日号で発表したものだ。

 調査対象となった結核菌総数は1万7690株で、そのうち20%が第1選択薬であるイソニアジドとリファムピンに耐性を示す多剤耐性結核(MDR-TB)だった。第1選択薬のみならず第2選択薬6クラスのうち3剤以上に耐性を示すXDR-TBは、全体の2%に上った。

 調査対象となった国のうち、日本や米国を含む先進国について見てみると、2000年に3例だったXDR-TB数は、2004年には25例に増加している。韓国を除くアジア地域では、2000〜2002年には報告されていなかったXDR-TBは、2003〜2004年にはそれぞれ2例になっている。

 一方、米国の行った別の調査結果では、1993〜2004年にかけて集めた16万9654株の結核菌に関する薬剤耐性が明らかになった。これによると、1.6%にあたる2689株がMDR-TB、そのうち4.1%の74株がXDR-TBだった。

 米国の調査結果によると、1993〜2002年の調査で、XDR-TB感染者はMDR-TB感染者に比べ、治療中に死亡する確率が1.6倍になるとしている(95%信頼区間:1.2〜2.2、p=0.01)。

 CDCのMMWR誌に掲載された報告の原題は、「Emergence of Mycobacterium tuberculosis with Extensive Resistance to Second-Line Drugs --- Worldwide, 2000--2004」。全文をこちらで閲覧できる。(當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

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