2006.03.22

インターネットの活用 がん情報戦に打ち勝つには

 インターネットの良いところは、海外の医学情報も含めて、自分のがんに関する情報を瞬時に読めることです。がんの闘病日記のブログもありますので、リアルタイムの闘病記から、一般的な医療情報、非常に専門的な医学論文まで、様々な情報を自宅や病室に居ながら見ることができます。病院のホームページや病院検索サイトで、医療機関や医師の情報をある程度得ることも可能です。

 私は2000年に悪性リンパ腫と診断されたとき、日本語の情報はもちろん、欧米の情報も含めて、インターネットで「悪性リンパ腫」と検索し、出てきたありとあらゆる情報を読みました。ネットで集めた治療法が自分も受けられないか主治医に聞き、納得のいく治療を受けるための情報を得るうえで、インターネットは非常に役立ちました。患者同士で話していても、ネットで情報を見ているかどうかで、情報量に大きく差が出ることを実感します。インターネットを使えない方は、ネットを日常的に利用している家族や友人に頼んで情報を集めてもらうとよいでしょう。

 最近では、入院するとき病室にパソコンを持ち込む人も増えています。入院中でも、メールや掲示板を使って家族や友人、患者仲間と会話を楽しんだり情報交換したりすることができます。インターネットは、入院中や自宅療養中でも、外の世界とのつながりを保てるツールなのです。

 ただし、インターネットを使う際には、気を付けなければいけないことがあります。1つは、ネット上には多様な情報がありますが、間違えているものや自分にとっては不適切な情報もあることです。治療法など医学的なことに関する情報については、自分にとってどうなのか、主治医や信頼できる医師に相談するようにしたほうがよいと思います。代替医療などの情報もネットにあふれていますが、それで治らなかった多くの人のマイナス情報は流れにくく、治った人しか書き込みができないということを踏まえ冷静に判断するようにしたいものです。特に高額な健康食品や治療法には気を付けましょう。

 2つ目は、患者同士の掲示板やメールでの情報交換は大きな助けになることが多いのですが、偏った意見である場合もあるので、うのみにしないほうがよいということです。メールを使ったセカンドオピニオンに関しては、たとえ専門家の意見でも、患者の断片的な情報を基にアドバイスせざるを得ないので不適切になる危険性があります。

 3つ目に、インターネットだけですべての情報を得られるわけではないので、過信は禁物だということです。場合によっては、書籍や学会誌、医学専門雑誌などに、ネットでは探せない最新の情報が載っているということもあります。書籍でネット上の情報が正しいかどうかを判断するなど、ネットと書籍・雑誌などをうまく使って情報を集め、主治医と相談しながら自分は何を選ぶか決めていくことが、がんの闘病には不可欠でしょう。自分の命にかかわることです。医師から得る生きた情報やインターネット、書籍などを最大限に利用することが、悔いのない選択につながるでしょう。

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