2006.03.17

進行大腸がんを対象にしたFOLFOX6の有効性が多施設フェーズ2試験で確認

 切除不能進行・再発大腸がんを対象に5FU、l-ロイコボリン、l-オキザリプラチンを併用投与するレジメンである「FOLFOX6」のわが国における多施設フェーズ2臨床試験で、欧米と同様の有効性かつ安全性が確認された。FOLFOX6は進行・再発大腸がんに対する国際的標準治療の一つとなっているが、わが国の多施設試験でも有効性が確認されたことから今後、普及が促進されることになる。FOLFOX6は、5FU、l-ロイコボリンの2日投与が必要なFOLFOX4に比べて来院回数を少なくすることができるため、外来治療に向いた方法である。成果は国立がんセンターなど12施設の共同研究から得られたもので、国立病院機構九州がんセンターの江崎泰斗氏(写真)が3月17日に大阪市で開催された日本臨床腫瘍学会総会のプレナリーセッション1で発表した。

 研究グループは、2005年4月から7月までに登録された化学療法歴を有する切除不能・再発進行がん患者51人を対象にFOLFOX6を行った。l-オキザリプラチン100mg/m2、l-ロイコボリン200mg/m2を2時間静注したあと、5FU400mg/m2を急速静注しさらに5FU2400mg/m2を持続静注した。2週を1コースとして増悪が確定するまで行われた。2006年3月1日現在で全例プロトコール治療が終了しており、プロトコール治療の中央値は6コースで、12コース完了したのは13.7%にあたる7例で、26例が原疾患の明らかな増悪、11例が有害事象によって治療が中止された。

 投与の結果、評価が可能であった49例について治療成功期間は133日、無増悪生存期間は161日、CRが1例、PRが6例確認され、奏効率は14.2%となった。全生存期間についてはまだデータ収集が終了していないため呈示されなかった。

 副作用では、感覚性末梢神経障害は42例にみられ、しかも蓄積性であった。グレード3/4の有害事象では、好中球減少症が43.2%と多くみられた。これらの有効性、副作用の結果は、既に報告されている欧米の臨床試験結果と同様のものだった。(横山勇生)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 近所で有名な「怖い看護師さん」の処遇に悩む 榊原陽子のクリニック覆面調査ルポ FBシェア数:7
  2. ヒドすぎる医療シーンに仰天「これが魔術か…」 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:12
  3. 息子が中学受験、それでも地方に転職した医師の決断 医師ヘッドハンティングの舞台裏 FBシェア数:7
  4. 今年の大学医学部入試の問題から(その2) 松原好之の「子どもを医学部に入れよう!」 FBシェア数:12
  5. 画像診断報告書の確認漏れが起こる理由 リポート◎指摘の見落とし、連携不足、多忙など改善点は多く FBシェア数:222
  6. 山形県の麻疹感染で3次感染例を確認、研修医も感染 パンデミックに挑む:トピックス FBシェア数:174
  7. その免疫療法、本当に推奨できますか? トレンド◎あらゆる癌免疫療法に言及した日本初のガイドライン発行 FBシェア数:432
  8. これで確定申告できるの? 頼りない税理士に怒り 開業の落とし穴 FBシェア数:2
  9. 日本人NVAFのための脳梗塞リスクスコア開発 学会トピック◎第81回日本循環器学会学術集会 FBシェア数:109
  10. 医師国試の合格率は88.7%、大学別合格率は? 8533人の新医師が誕生、合格率は90%を切る FBシェア数:1976