2006.03.17

さかまつげ術後、アジスロマイシン1回投与で再発率が大幅削減

 さかまつげの術後、アジスロマイシンを1回、経口投与することで、従来のテトラサイクリン点眼薬の6週間投与に比べ、再発率がおよそ3分の1削減できることが明らかになった。これは、米国立衛生研究所(NIH)の下部組織であるNational Eye Institute (NEI)が行った治験結果で明らかになったもので、Archives of Ophthalmology誌3月号で発表された。

 エチオピアで行われた治験では、さかまつげの患者1452人を3群に分け、ひとつの群には術後に経口アジスロマイシン1gを1回投与、別の群には患者とその家族に経口アジスロマイシン(20mg/kgで最大1gまで)を投与、もう一つの群には従来の予防法であるテトラサイクリン点眼薬を1日2回、6週間投与した。

 術後1年間のさかまつげ再発率について比較したところ、アジスロマイシンの患者のみ投与群と家族投与群を合わせた再発率は、6.9人/100人・年だった。一方、テトラサイクリン群の再発率は、10.3人/100人・年と、有意に高かった(p=0.047)。なお、アジスロマイシン投与については、患者のみに投与した場合と、その家族にも投与した場合で、その再発率には有意差は見られなかった。

 さかまつげは、予防が可能な失明の原因としては、最大のものとして知られている。その原因となるトラコーマは、経済的に貧しく、人口密度が高く、清潔な水が入手困難な地域で多く見られる。同研究グループによると、トラコーマの罹患率が高い国の多くでは、アジスロマイシンが無料で提供されているという。

 詳しくは、NIHのプレスリリース、またはArchives of Ophthalmology誌の アブストラクトまで。(當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. トイレにこそ、人間の尊厳がある Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」 FBシェア数:479
  2. 「どうしてこんな急に!」急変時の家族対応は 平方眞の「看取りの技術」 FBシェア数:12
  3. 輸液の入門書 医学書ソムリエ FBシェア数:0
  4. オピオイドの用量調節とスイッチングの基本方法 国分秀也の「ゼロから学ぶオピオイド」 FBシェア数:105
  5. わいせつ容疑の外科医、初公判で無罪を主張 「乳腺科医のプライドにかけて無罪を主張します」 FBシェア数:582
  6. 「真面目なメンタルケア」が真面目ちゃんを苦しめる 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:0
  7. 難治性皮膚潰瘍を再生医療で治す リポート◎大リーガー田中将大投手のケガも治したPRP療法とは? FBシェア数:20
  8. インフル入院患者、届出数が100人を超える インフルエンザ診療Next:トピックス FBシェア数:109
  9. 医療者は認知症家族との暮らしが分からない 患者と医師の認識ギャップ考 FBシェア数:196
  10. 下血? 血便? 赤いの? 赤くないの? 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:180