2006.03.14

【日本胃癌学会速報】末期胃癌の閉塞症状改善に酢酸オクトレオチド

 第78回日本胃癌学会総会最終日の3月11日、末期胃癌患者の消化管閉塞症状の緩和に、酢酸オクトレオチドが有用だったとの報告があった。ポスターセッションで、横浜市の済生会若草病院外科の戸倉夏木氏が発表した。

 癌終末期には、消化管閉塞症状を起こすことが少なくない。実際、済生会若草病院では、消化器末期癌で死亡する患者の約3分の1から4分の1に腸閉塞があったという。癌性腹膜炎などによる嘔吐や腹痛は患者のQOLを損なうため、症状緩和が求められていた。

 酢酸オクトレオチドはソマトスタチンの誘導体で、2004年10月から進行・再発癌における消化管閉塞に伴う症状の改善が効能追加となり、一般病棟でも使用できるようになった。消化液の分泌抑制や、消化管内の水や電解質の吸収促進により、消化管症状を改善するとされている。

 戸倉氏は、これまで6例に酢酸オクトレオチドを使用、うち原疾患が胃癌だった2例を報告した。いずれも、投与後、水分や流動食の摂取が可能となり、輸液量も減少、疼痛も良好にコントロールできた。

 「2例とも、予後の見込みがかなり悪化してからの投与だったが、腸閉塞を来した早期から投与すれば、さらによい結果が得られたかもしれない」と戸倉氏は話している。(小又理恵子)


Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. これだけは知っておきたい「改正道路交通法」 プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:40
  2. 「ネットは仕事に悪影響」と電カル未導入の病院 日経ヘルスケアon the web FBシェア数:62
  3. 往診に行ったら仏壇をチェック!? Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」 FBシェア数:151
  4. 1日で299人、悪夢のような銃創ラッシュ 国境なき医師団が見た世界の医療現場 FBシェア数:70
  5. 意外と知らない看取りの手順 平方眞の「看取りの技術」 FBシェア数:66
  6. 安易な食物除去はNG、湿疹の管理も忘れずに インタビュー◎「食物アレルギー診療ガイドライン」改訂のポイント FBシェア数:537
  7. 超高層老人ホーム、救命はどうなる? 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:275
  8. 「気流制限がない」気腫肺、見過ごされている潜在的… Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ FBシェア数:3
  9. 「25分」のカンファレンス準備時間が「0分」に リポート◎京大病院が進めるICT業務効率化(2) FBシェア数:268
  10. ミトコンドリア移植で遺伝病を予防できるか? NEJM誌から FBシェア数:44