2006.02.27

東京医科歯科大が性犯罪者専門外来を開設へ

 東京医科歯科大学は4月にも性犯罪者専門外来を開設する。保護観察期間満了者を対象とし、さらに自発的参加希望者も受け入れるのが特徴の一つ。外来の開設場所については、現在交渉中だという。同大難治疾患研究所の東本愛香氏らが2月23日に開催された日本社会精神医学会で発表した。

 2004年に発生した奈良小学女児誘拐殺人事件を機に、法務省は監獄法を改正し、性犯罪者処遇プログラムを策定するなど対策に乗り出している。性犯罪の再犯防止が目的だが、処遇期間に限界があるため、保護観察期間や仮出所期間を過ぎた性犯罪者の治療継続という面では、課題が残ると指摘されていた。

 このため難治疾患研究所では、性犯罪者の治療を継続して行う受け皿が必要と考え、性犯罪者専門外来を開設することにした。同時に、自発的参加希望者も受け入れるが、こちらは犯罪を未然に防ぐための治療プログラムという意味合いとなる。

 具体的な治療は、認知行動療法にもとづくグループセッションや個人面接、あるいは薬物療法を検討している。グループの構成は、6〜8人を1グループとし、基本的には固定したメンバーで行う。1セッション2時間で、12セッションを1クールとし3カ月間実施する計画だ。

 わが国では、性犯罪者への本格的な治療アプローチはまだ緒についたばかり。患者のプライバシー問題をはじめ、再犯防止効果の検証など課題も少なくない。性犯罪者専門外来という第一歩が今後どのように成長していくのか見守って行きたい。(三和護、医療局編集委員)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 検査キットに振り回されるインフルエンザ診断 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:544
  2. 「名門」を出てもその先は自分次第 木川英の「救急クリニック24時」 FBシェア数:176
  3. 医療過失の95%を回避する術、教えます 記者の眼 FBシェア数:2
  4. 認知症ではないと診断した患者が事故を起こしたら医… プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:211
  5. 卒後10年、初の転勤で病院院長に着任しました 中山祐次郎の「切って縫うニュース」 FBシェア数:431
  6. てんかん治療薬の使い方はここに注意! 2017年2月号特集◎抗てんかん薬Update FBシェア数:25
  7. 人をイライラさせる学会ホームページを撲滅せよ 裴 英洙の「今のままでいいんですか?」 FBシェア数:172
  8. 鳴り響くアラーム音とPHS DDDDD〜ディーゴ〜 FBシェア数:5
  9. 前立腺生検の対象はMRIでトリアージするべき Lancet誌から FBシェア数:81
  10. DNAR指示は「治療不要」という意味ではない 日本集中治療医学会倫理委員会委員長の丸藤哲氏に聞く FBシェア数:1051