2006.02.18

TNFの特定の変異がある脳動静脈奇形患者は脳内出血を起こしやすい

 脳動静脈奇形(BAVM)患者で脳内出血を起こしやすい遺伝子多型があることが明らかとなった。見出されたのは炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子(TNFα)の238番目の塩基がグアニンからアデニンに変化する多型。BAVMは脳内出血を起こしやすい疾患で、起こりやすい多型が明らかにされたことは、リスクの度合いの判別に利用できるほか、治療の標的になる可能性もある。成果は米California大学San Francisco校のWilliam L Young氏(写真)らが2月17日に米国で開催された国際脳卒中会議の口演で発表した。

 研究グループは既に報告されていた炎症性サイトカインであるインターロイキン6の2つの多型(174番目のグアニンがシトシンに変化したものと572番目のグアニンがシトシンに変化したもの)とTNFの2つの多型(238番目の多型と308番目のグアニンがアデニンに変化したもの)の存在と脳出血の起こりやすさを患者で調べた。280人のBAVM患者(女性が50%、白色人種が59%、診断時の平均年齢が37±17歳、40%が脳内出血の症候性あり)で遺伝子多型判別を行ったところ、238番目の塩基がグアニンからアデニンに変化する多型があると診断後の新たな脳内出血のリスクが上昇することが判明した。年齢調整などを行った結果、ハザード比は4.01となった。その他の多型は新たな脳内出血との相関はなかったという。(横山勇生)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 厚労相が学会で明かした抗菌薬削減の奥の手 記者の眼 FBシェア数:1054
  2. 医師はスペシャリストの前にゼネラリストたれ 記者の眼 FBシェア数:292
  3. 「とりあえずバンコマイシン」を見直そう リポート◎MRSA感染症ガイドライン2017の改訂ポイント FBシェア数:432
  4. カンピロバクター感染で気付いた思わぬ異常 田中由佳里の「ハラワタの診かた」 FBシェア数:16
  5. どうする? 扁桃摘出1週間後の術後出血 Dr.ヨコバンの「ホンマでっか症例帳」 FBシェア数:0
  6. BPSDには非薬物療法が最良の選択肢なのか? プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:62
  7. 医療事故調査・支援センターには利益相反が生じてい… 全国医学部長病院長会議「大学病院の医療事故対策委員会」委員長・有賀徹氏に聞く FBシェア数:22
  8. 天井に届いた喀血 倉原優の「こちら呼吸器病棟」 FBシェア数:1
  9. どうなってるの? 扁桃摘出の適応 Dr.ヨコバンの「ホンマでっか症例帳」 FBシェア数:49
  10. 予算は30万円。ふるさと納税をやってみよう Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」 FBシェア数:56