2006.02.17

メタボリックシンドロームは無症候性脳梗塞の独立した危険因子

 メタボリックシンドロームが無症候性脳梗塞の独立した危険因子であることが報告された。ソウル大学附属病院のHyung-Min Kwon氏らが2月16日、セッション「Community/Risk Factors」で発表した。

 無症候性脳梗塞は、脳卒中発作あるいは認知症を予測し得る因子であることが報告されている。高齢であることや高血圧は、無症候性脳梗塞の一般的な危険因子である。一方で、最近注目されているメタボリックシンドロームは、心疾患あるいは脳卒中のリスク増大と関連している。研究グループは、健康な人を対象に、メタボリックシンドロームと無症候性脳梗塞との関連性を明らかにするため調査を実施した。

 対象は、健康である1588人(男性927人、女性661人)。ソウル大学病院で脳のMRI検査を受け、神経学的な健康状態を評価された。その上で、年齢、性別、高血圧、糖尿病、喫煙習慣、冠動脈疾患の既往歴、高感度C反応性たんぱく質など、それぞれの危険因子ごとに分析を行った。なお、メタボリックシンドロームは、米国高脂血症治療ガイドラインATPIIIの基準を用いた。

 分析の結果、1588人のうち5.5%に当たる88人に、MRI検査で1つかそれ以上の無症候性脳梗塞が確認された。危険因子ごとの分析では、年齢と冠動脈疾患の既往歴が、無症候性脳梗塞の有病率と有意に関連していることが分かった。それぞれのオッズ比は、1.06(95%信頼区間1.04-1.09)、2.83(95%信頼区間1.38-5.82)。

 注目したメタボリックシンドロームも、無症候性脳梗塞の有無と有意に関連していた(オッズ比2.23、95%信頼区間1.42-3.51)。また、メタボリックシンドロームの構成要素別でみると、高血圧(オッズ比3.48、95%信頼区間1.93-6.27)と耐糖能異常(オッズ比1.66、95%信頼区間1.04-2.63)が無症候性脳梗塞の危険因子だった。

 研究グループは「メタボリックシンドロームは、無症候性脳梗塞のリスク増大と有意に関係していることが分かった」とし、「メタボリックシンドロームが確認された場合には、MRI検査を実施し、無症候性脳梗塞のリスクを評価してみることが必要」と指摘した。(三和護、医療局編集委員)

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