2006.02.17

急性虚血性脳卒中に患者の自己骨髄単核球細胞移植が有効

 急性虚血性脳卒中患者の中大脳動脈に自己骨髄単核球細胞を移植するフェーズ1試験の結果が発表された。移植は実行可能で安全であることが確認された。2月16日に米キシミーで開催された国際脳卒中会議の一般口演でブラジルUniv Federal do Rio de JaneiroのGabriel R de Freitas氏(写真)が発表した。

 研究グループが行ったフェーズ1試験は、中大脳動脈に脳卒中の重症度スコアであるNIHSSが4から20の間の虚血性脳卒中を起こした患者を対象に行ったもので、患者には自発的な再疎通が起きたことを経頭蓋ドップラーと磁気共鳴血管造影で確認している。 脳卒中発症後3日目から7日目の間に患者の後部腸骨稜から骨髄細胞を吸引した。吸引したその日に3000万個のカテーテル血管造影を使って中大脳動脈部に移植する。

 全部で6例の患者に移植が行われた。平均年齢は49歳で男性が4例、女性が2例だった。脳電図の異常は見出されず、有意な微小塞栓信号が骨髄単核球注入時に観察された。平均NIHSSは開始時が平均で9.5だったのが60日目に4.5となり、120日目には3.0と改善した。患者さんの介助の必要性を示すModified Rankin Scaleは開始時が平均3.5だったのが60日目に2.0、120日目で2.0となった。能力評価点であるBarthel Indexは、開始時平均52.5だったのが60日目で92.5、120日目でも92.5となり改善が確認された。研究グループは骨髄単核球移植の有効性を評価するためには異なった投与法、投与量を用いたフェーズ2臨床試験が必要だとしている。

 なお、国際脳卒中会議2日目の2月17日にはブラジルの別のグループが同様に急性脳卒中患者に自己骨髄単核球細胞移植を行い、有効性を示した結果を発表する予定だ。両グループは将来的に共同研究を進めていく計画だという。(横山勇生)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. レセプト査定される糖尿病処方、教えます 岩岡秀明の「糖尿病診療のここが知りたい!」 FBシェア数:162
  2. 病像の変化で糖尿病腎症から糖尿病性腎臓病に 特集◎生活習慣病 7つの新常識《5》 FBシェア数:177
  3. 五輪でドーピング…主訴「薬を盛られた?」 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:24
  4. 刃物を持ってくる患者の「予兆」を見逃さないで 院内暴力・セクハラSOS FBシェア数:119
  5. 外科医の寿命を延ばすロボット手術が保険適用に 中山祐次郎の「切って縫うニュース」 FBシェア数:166
  6. いつから、何を使って、どれくらい勉強する? 総合内科専門医試験 「一発合格」への道 FBシェア数:72
  7. 一過性の意識消失で救急搬送された80歳代女性 カンファで学ぶ臨床推論 FBシェア数:0
  8. 肝臓癌で余命半年と宣告された認知症患者 短期集中連載◎重度の認知症患者を診るということ(3) FBシェア数:36
  9. 血糖管理は点から線へ、FGMで変動を調べよ 特集◎生活習慣病 7つの新常識《6》 FBシェア数:36
  10. 主な癌の5年生存率を国際比較 Lancet誌から FBシェア数:28
医師と医学研究者におすすめの英文校正