2006.01.04

世界初の低ナトリウム血症治療薬が米国で登場へ

 アステラス製薬は1月4日、米国子会社であるアステラス ファーマ US社が米国で低ナトリウム血症治療薬コニバブタン(製品名:VAPRISOL、開発番号YM087)が、12月29日に米食品医薬品局(FDA)から、申請適応症の一部である体液正常型の低ナトリウム血症について承認通知を獲得、2006年度早々に発売すると発表した。低ナトリウム血症を適応症とした治療薬はこれが初めてとなる。なおバソプレシンV1aとV2受容体拮抗作用を有する注射剤であるコニバブタンは米国でのみ低ナトリウム血症を適応症とした開発が行われており、日本、欧州では行われていない。

 コニバブタンは、2004年1月に体液正常型及び体液貯留型の低ナトリウム血症を適応症としてFDAに申請し、2004年11月にFDA より承認可能通知を受領していた。その後、追加データなどを提出した結果、まず、体液正常型の低ナトリウム血症について承認を取得したものだ。残りの適応症となる体液貯留型の低ナトリウム血症については、承認取得に向けて今後FDAと協議を行っていくとアステラス製薬はしている。

 低ナトリウム血症は、体内の総ナトリウム量に対して総体液量が過剰になる疾患。全身のナトリウム量と総体液量の関係から体液正常型、体液貯留型、体液減少型の3種類に大きく分けられる。入院患者の電解質異常の中では最も頻繁に認められるもので、米国では年間約3000万人以上といわれる全入院患者の約4%に発症するという報告もあるという。主な症状としては人格変化、傾眠、錯乱などの神経症状。重度の低ナトリウム血症では生命に危険を及ぼす恐れもある。

 コニバブタンはバソプレシン受容体拮抗作用によって、ナトリウム排泄を伴わない排尿により体内の貯留水分を減少させ、体液正常型の低ナトリウム血症患者の血中ナトリウム濃度を改善するという。(横山勇生)

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