2005.12.02

【訂正】茶葉のアクリルアミド量を野菜茶業研究所が分析 常温で2〜3日間の貯蔵後に焙煎すると10倍以上に

 アミノ酸と糖が食品中で反応してできるアクリルアミドは、今年2月に世界保健機関(WHO)から「発がん性の可能性が否定できない」と指摘されるなど、問題になっている。アミノ酸と糖分がともに多い食品を加熱加工すると発生し、ジャガイモなどの加工品のほか、高温焙煎をするほうじ茶にも含まれる。

 そこで、どのような条件のときに茶葉にアクリルアミドが増えるかを独立行政法人農研機構野菜茶業研究所などが調査し、報告した。その結果、茶葉の貯蔵温度が高めの常温で、貯蔵期間が数日間のときに急増することがわかった。

 研究は農研機構野菜茶業研究所を中心に、食品総合研究所、農林水産省技術センターが共同で行った。摘んだ後の生茶葉を25〜30℃という常温に2〜3日置いた後に焙煎したものと、10℃の低温に1日貯蔵した後に焙煎した場合で、茶葉中のアクリルアミドの量を調べた。すると、摘んだ直後に180ng/g d.b(乾物基準)だったアクリルアミドの量が、常温2〜3日の条件では3000ng/g d.bになった。一方、低温の条件ではアクリルアミド量は450ng/g d.bまでしか増えなかった。

 つまり、生茶葉の貯蔵温度が常温で期間が長いと、アクリルアミドの量が増えるということがわかった。これは生茶葉でアスパラギンなどのアクリルアミドの元となるアミノ酸が増えたためだという。

 なお、研究を行った野菜茶業研究所の水上裕造氏は「日本の茶葉は摘んだその日のうちに加工されるので、通常このような保存条件で製茶されることはほとんどない」と、茶葉の安全性を強調している。

 本研究についての詳しい要旨はこちらまで(PDFファイル)。研究内容は日本茶業技術協会の茶業技術研究発表会(開催:静岡市)で報告された。(熊介子、日経ヘルス


訂正 見出しと本文中に「野菜茶葉研究所」「日本茶葉技術協会」「茶葉技術研究発表会」とありましたが誤りで、正しくはそれぞれ、「野菜茶業研究所」「日本茶業技術協会」「茶業技術研究発表会」でした。お詫びして上記のように訂正いたします。

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