2005.12.01

英Paradigm社の経口投与可能なGnRHアンタゴニストが2006年にフェーズ1入り、主要製薬企業とライセンス交渉中

 英Paradigm Therapeutics社は、経口可能な低分子化合物でGnRHアンタゴニストについて現在主要製薬企業とライセンスについて交渉中であることを明らかにした。同社に最高経営責任者であるAlastair Riddell氏(写真左)とCommercial DirectorのBarry Kenny氏(写真右)が明らかにしたものだ。

 GnRHアンタゴニストは前立腺がんなどホルモン依存性のがんの治療薬になる可能性があり、現在前臨床試験の段階で、同社が開発中の製品では最も開発段階が進んでいるものだ。マウスを用いた実験で単回投与でテストステロンの上昇を22時間に渡って抑制することができたという。2006年にフェーズ1臨床試験入りする計画だ。

 Paradigm社の製品で次に開発が進んでいるのがGたんぱく質共役型受容体(GPCR)であるGPR54の低分子アンタゴニストで、薬理作用を持つリード化合物の同定に成功しているという。GPR54をノックアウトしたマウスでは、雄でも雌でも生殖器の成熟が抑制されることから、Riddell氏はGPR54の低分子アンタゴニストは、前立腺がんや乳がんなど性ホルモンに関連したがんの治療薬になる可能性があるという。このほか、新しい骨粗鬆症の治療薬の標的になる可能性があるGPCRのPTID39、新しい高脂血症、肥満の治療薬の標的になる可能性があるGPCRのPTID43、新しい肥満の治療薬の標的になる可能性があるイオンチャンネルのPTIC16の同定に成功していることもRiddell氏は明らかにした。

 Paradigm社は元々は遺伝子ノックアウト技術を用いた新薬標的の探索を中心とした企業であったが、2005年1月にAmedis Pharmacuticals社を買収しメディシナルケミストリーの技術を入手、創薬企業として変貌している。

 Paradigm社は、2005年6月には米Johnson&Johnson社のグループ企業である米OrthoMcNeil社、武田薬品工業とそれぞれ提携している。OrthoMcNeil社には神経性の疼痛と尿失禁に関連する一つのGPCR(GPR92)を新薬標的として独占的にライセンスし、薬剤探索を共同で進めている。共同研究が順調であるため、別の疼痛に関する契約を結べる可能性があるという。武田薬品とはノックアウト技術を用いた中枢神経領域の新薬標的の同定で提携したもので、現在までに100程度の標的に絞ってノックアウトマウスを作っているという。武田は10以上の標的を得る権利があるという。(横山勇生)

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