2005.12.01

Fusion社、ヒト抗体のCHO細胞での大量生産技術の開発に成功

 英Fusion Antibodies社はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞にヒト抗体遺伝子を導入して抗体を大量に産生させる技術の開発に成功していることをこのほど明らかにした。

 同社のJim Johnston氏(写真)が詳細は明らかにはできないとしながらも語ったもので、抗体遺伝子をCHO細胞に導入し、細胞中に出現する特定のマーカーを指標にして生産性の高い細胞を選ぶことができるという。培養液1L当たり100mgの生産性を持つ細胞の選択ができるという。

 Fusion社は、抗体医薬品の開発とたんぱく質の高生産技術の開発を進めている企業。抗体医薬品は、抗がん剤で処理されたがん細胞の表面に出現するマーカーを標的にしたものの開発を進めており、最も開発が進んでいる大腸がんを対象にした抗体医薬品は2006年第4四半期に臨床試験入りすることを目指しているという。同社の抗体医薬品は、単独ではほとんど細胞にアポトーシスを起こさず、抗がん剤と併用した場合にのみ高いアポトーシス誘導効果を示すことが確認されているという。

 一方、同社のたんぱく質の高生産技術はFET(Fusion Expression Technologies)技術と呼んでいるもので、微生物由来の特定のたんぱく質断片の遺伝子配列と製造したい目的のたんぱく質遺伝子を融合させた遺伝子を大腸菌に導入して高発現させるもの。10種類同定した微生物由来の特定のたんぱく質断片を変えることで、現在までに300種類以上のたんぱく質をmgからgのスケールで生産することに成功しているという。酵素で1例だけ生産できなかったものがあるが、受容体、リン酸化酵素、サイトカインなど幅広いたんぱく質の高生産に成功しているという。また微生物由来の特定のたんぱく質断片に対する抗体を利用することで、融合たんぱく質を容易に精製できるとしている。(横山勇生)

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