2005.11.16

経口投与可能なリウマチ治療薬候補COR100140が開発、動物実験で効果発揮

 オーストラリアMonash大学とオーストラリアMelbourne大学の研究グループは関節リウマチで重要な役割を果たしているマクロファージ遊走阻害因子(MIF)に対する経口投与が可能な低分子化合物のアンタゴニストCOR100140を同定することに成功した。初めての経口可能な抗サイトカイン薬で、新しい関節リウマチ薬候補になる。動物モデルでCOR100140の効果を確認したことをMonash大学のEric Morand氏(写真)が11月15日に米国サンディエゴで開催された米国リウマチ学会のポスターセッション19「RA treatment-small molecules」で発表した。

 研究グループは、MIFのX線結晶構造解析をもとにCOR100140を設計、合成した。メチル化したウシ血清アルブミン(mBSA)で免疫してあったマウスの関節内にmBSAを投与して作製した関節リウマチモデルにCOR100140を腹腔内投与または経口投与して臨床的、組織学的な評価を行った。

 その結果、1日1回15mg/kgを腹腔内投与したマウスでは対照に比べて有意に関節の腫脹が減少した。組織学的にも有意な改善が見られた。T細胞の活性化について調べたところ、脚部の遅延型過敏症測定法で抑制効果が確認できたことに加え、生体外実験で抗原特異的なリンパ節T細胞の活性化を抑制した。

 25mg/kgを経口投与した場合でも同様に関節の腫脹が有意に減少し、組織学的な改善も確認できた。研究グループはCOR100140による治療効果の度合いはMIF欠損マウスと同等だとしている。

 また、研究グループはin vitroの実験で、インターロイキン1(IL-1)によって誘導されるヒト滑膜線維芽細胞の増殖とIL-1によって線維芽細胞に誘導されるシクロオキシゲナーゼ2の発現をCOR100140が有意に抑制できることも確認した。

 オーストラリアCortical社がCOR100140の医薬品としての開発を進めており、Morand氏によると2006年後半に臨床試験入りする計画だという。(横山勇生)

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