2005.11.11

【米国消化器病学会速報】ガムを噛むと手術後の腸の回復が早くなる

 大腸の手術後、長引くイレウス症状は、入院を長引かせる大きな要因となる。米国では、術後のイレウスのため、1年間に10億ドルもの費用が使われているという。

 この問題が、患者にチューインガムを噛んでもらうことで軽減できるかもしれない、との発表があった。ホノルルで開催された第70回米国消化器病学会のポスターセッションで、米国・テンプル大学のRobert Garvin氏が発表した。

 研究は3つの医療機関が参加して行われた。対象となったのは、大腸切除術を受けた54人の患者(男性28人、女性26人、平均年齢63.6歳)。腹腔鏡下手術を受けた29人と開腹手術を受けた25人に分け、それぞれの群でガムを噛んだ群と何も噛まない群を比較した。

 その結果、開腹手術を受けた25人では両群に差はほとんどなかったものの、腹腔鏡下手術を受けた29人では、何も噛まない群(10人)の入院期間が6.3日だったのに対し、ガムを噛んだ群(19人)では4.3日に短縮する効果があった(p<0.05)。さらに、腸の活動もガムを噛んだ群の方が活発だった(p<0.05)。

 Garvin氏は、「ガムを噛むことで腸の機能が早期に回復し、入院期間を短縮することができた。ガムは術後のイレウスに対し、安価でしかも安全な対策だ」と強調していた。(小又理恵子)

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