2005.10.31

【米国消化器病学会速報】常夏のホノルルで米国消化器病学会始まる

 ホノルル中心部に位置するハワイ・コンベンション・センターで10月28日、第70回米国消化器病学会(ACG)が開幕した。11月2日まで、6日間にわたり開催される。学会長は、米国・コロンビア大学のJohn W.Popp,Jr.氏。

 初日の28日には企業共催のセミナーが中心に行われ、29日と30日は「バレット食道」「機能性胃腸症」「消化管がん」など、疾患別に最新情報を紹介する教育セッションが組まれた。

 30日の「炎症性腸疾患」をテーマにした教育セッションでは、クローン病と、TNF-αやG-CSFなどの炎症性サイトカインとの関係について、米国・ペンシルバニア医科大学のGary R.Lichtenstein氏が解説した。同氏は、炎症反応を抑える作用のあるIL-10の投与によってクローン病患者の症状が軽快したという報告などを引用しながら、「研究の進展によっては今後、免疫療法がクローン病治療のカギになり得る」と期待を表明した。

 また、米国・マウントシナイ医科大学のAsher Kornbluth氏は、重い潰瘍性大腸炎の治療法を紹介した。同氏は、5年間の経過をみると、症状の重い患者では再発率が高いことを示し、まだ決め手となる治療法がないと訴えた。その上で、期待の新薬の開発段階や、現在進行中の臨床試験の動向に触れた。

 10月末とはいえ、ホノルルは日中の気温が30度を超え、日差しも強い。このため早朝からセッションが始まるが、熱心な出席者であっという間に席が埋まってしまう。出席者の多くが、ポロシャツやアロハシャツなどの軽装というのも、ホノルル開催ならではの特徴だ。(小又理恵子)

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