2005.10.28

【編集委員の視点】7〜9月の新規HIV感染者は205件、わが国の流行に歯止めがかからず

 わが国のHIV感染流行に歯止めがかからない。10月26日付けで発表されたエイズ動向委員会の報告によると、2005年7〜9月の新規HIV感染者の報告件数は205件で、昨年同時期の209件に迫る勢いにあった。四半期の報告数では、過去3番目に悪い数字を記録してしまった。

 報告によると、 2005年7〜9月(7月4日から10月2日)で、新規に報告されたHIV感染者は205件、うち男性190件、女性15件だった。一方、新たなエイズ患者の報告は89件で、うち男性85件、女性4件だった。累計では10月2日現在で、HIV感染者報告数が7143件、エイズ患者報告数が3534件で、合計で1万677件に達した。

 感染経路をみると、7〜9月新規HIV感染者では、同性間性的接触が最も多く118件だった。このうち日本人男性が116件で、外国人男性は2件だった。異性間性的接触によるものは55件で続いた。一方、エイズ患者の報告では、同性間性的接触が34件、異性間性的接触が35件だった。これまでどおり、新たなHIV感染者・エイズ患者は、ともに90%以上が男性で、その中でも同性間性的接触による感染が大多数を占めている状況に変わりない。

 年齢別では、新規HIV感染者は、10代3件、20代57件、30代75件、40代35件、50歳以上35件と、20から30代に目立っている。一方の新規エイズ患者は、20代13件、30代29件、40代24件、50歳以上23件と各年代に分布している状況だ。

 2004年は、エイズ動向を注視する者にとって衝撃の年だった。1年間に新たに報告されたHIV感染者は748件、エイズ患者は366件でいずれも過去最多を記録。合計1114件となり、年間報告数としては初めて1000件を突破したからだ。残念ながら、2005年1〜9月の報告件数は583件となり、年間過去最多の748件を記録した2004年を上回る勢いは衰えを見せず、事態は深刻さを増している。(三和護、医療局編集委員)


■ 関連トピックス ■
◆2005.8.24 編集委員の視点】4〜6月の新規HIV感染者は171件、増加傾向は変わらず

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