2005.10.21

【日本心不全学会速報】 日本発の新しい心不全治療薬、リアナジン受容体安定化作用薬の開発に意欲−−会長講演

 日本発の新しい心不全治療薬、リアナジン受容体安定化作用薬の開発に期待している−−。山口大学医学部循環病態内科学教授の(写真)は10月20日、会長講演「慢性心不全の病態と新しい治療戦略−Ca2+ホメオスターシスを中心に」の中で、新しい心不全治療薬の開発に対する強い意欲を示した。

 同氏は講演で、不全心筋でのCa2+過負荷について解説。自らの研究グループが、Ca2+過負荷の原因が心筋細胞内節小胞体のリアナジン受容体(RyR)からのCa2+リークにあることを証明した経緯を説明した。また、このリークを阻止する物質についても積極的に研究を進めており、その中でもリアナジン受容体を安定化させる作用のある物質が新薬として期待できるとした。

 講演の最後に同氏は、慢性心不全の治療戦略の変遷についてまとめ、1995年以降は、不全心の保護、突然死の予防に力点があると強調。その上で、今後は循環不全の改善と神経内分泌因子の是正、さらには不全心保護と心筋構造タンパク障害の修復と予防が治療戦略の柱になるとの展望を語った。

 その中で、循環不全の改善と神経内分泌因子の是正では、「リアナジン受容体安定化作用薬の登場が決め手となってくれれば」と期待をこめ、また、不全心保護と心筋構造タンパク障害の修復と予防では、再生療法が解決策となっていくとの見解を示した。(三和護、医療局編集委員)

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