2005.10.12

保険薬局が特に不足を感じる情報は、高齢者や妊婦などへの投与の可否と用法・用量

 患者に薬剤を手渡す保険薬局の薬剤師は、必要に応じて、処方が適切かどうかを医師などに確認する法的義務を負っている。投薬ミスを防ぐ最後の砦としての役割を果たす上で、保険薬局がどのような情報ニーズを持っているのか、社団法人東京医薬品工業協会(東薬工)が保険薬局に対して実施したアンケート調査結果から、その一端が明らかになった。

 この調査は東薬工が2004年6月から同年11月にかけて実施した。有効回答総数は317通。回答した薬局は87%をチェーン薬局が占め、個人薬局は13%だった。薬局の規模を示す処方箋枚数は、1000〜2000枚が36%で最も多く、2000〜3000枚が17%、500〜1000枚が14%でこれに次ぐ。常勤薬剤師数は1〜5人が73.7%と圧倒的に多く、6〜10人が20.1%、10人超は6.2%だった。

 保険薬局にとって最もニーズが高いのは、やはり安全性に関する情報だった。「特に不足している情報」として挙がったのは、高齢者や小児、腎障害時に対する投与を含む「用法・用量」と、妊婦・授乳婦に関するものだった。また、迅速に提供してほしい情報として、「副作用・安全性」「相互作用」「新薬」が上位にあがった。自由解答欄でも、「妊婦・授乳婦への投与に関する明確な是非」の情報が欲しいなどとする要望が寄せられた。

 これら医療用医薬品に関する情報の入手手段としては、現状は、ダイレクトメールやMR、卸営業担当者からが、比較的多数を占めたが、今後望む情報入手ルートとしては、MRのほか、インターネットやメーリングサービス、製薬企業くすり相談窓口などの回答が上位を占め、正確で迅速な情報提供手段として、ネット利用への期待が高まっていることが明らかになった。

 薬局では、患者への迅速な情報提供が求められる。本アンケートでも、東薬工への要望として、各メーカーの相談室の一覧情報や患者用説明文書一覧などを求める声が多く、医薬品情報の一元的なデータベース整備に高い関心が寄せられていた。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. ガイドラインにはない認知症の薬物療法のコツ プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:77
  2. 膿のニオイをかぐのはNG? 倉原優の「こちら呼吸器病棟」 FBシェア数:2
  3. インフルエンザの早い流行で浮かぶ5つの懸念 リポート◎AH3先行、低年齢でAH1pdmも、外来での重症化… FBシェア数:244
  4. 医療事故調制度の「目的外使用」が続々明らかに ニュース追跡◎制度開始から1年、現場の理解はいまだ不十分 FBシェア数:35
  5. 救クリが研修先として適切か検証してみた 木川英の「救急クリニック24時」 FBシェア数:1
  6. 45歳男性。胸痛、冷汗 日経メディクイズ●心電図 FBシェア数:0
  7. ニボルマブ薬価50%下げは厚労省判断だった 医療行政の舞台裏◎実は「官邸に押し切られた」のではなく… FBシェア数:1
  8. 医師国家試験を解答するAIの正体教えます トレンド◎人工知能が医療現場にやってくる FBシェア数:221
  9. 腸管アンモニア産生菌に対する肝性脳症治療薬 最新DIピックアップ FBシェア数:8
  10. 「肩や上腕のひどい疼痛」で見逃せない疾患は? 山中克郎の「八ヶ岳から吹く風」 FBシェア数:1