2005.10.01

植物エストロゲンを多く食べると、肺がんリスクが減少する

 イソフラボンやリグナンなどの植物エストロゲンの摂取量が多い人は、肺がんを発症するリスクが減少することがわかった。これは、米テキサス大学のMatthew B. Schabath氏らが、肺がん患者と対照群の計約3400人を対象に行った研究で明らかになったもの。Journal of American Medical Association(JAMA)誌2005年9月28日号で発表した。植物エストロゲン摂取と肺がんの関連性についての疫学調査は、珍しいという。

 Schabath氏らは、1995〜2003年にかけて、肺がん患者1674人と対照群1735人について、植物エストロゲンの摂取量や、ホルモン療法実施の有無などについて調査を行った。

 その結果、植物エストロゲンの摂取量が多いグループは、少ないグループに比べ、肺がんリスクが減少する傾向が見られた。具体的には、総イソフラボン摂取量が多い上位25%のグループは、下位25%のグループに比べ、肺がん発症リスクが約32%少なかった(オッズ比0.68、95%信頼区間:0.54〜0.85、p<0.001)。同様に、総リグナン摂取量については、リスクは約28%減少(オッズ比0.72、同:0.58〜0.89、p=0.006)、総フィトステロール摂取量では、肺がん発症リスクは約21%減少した(オッズ比0.79、同:0.64〜0.97、p=0.03)。

 また総植物エストロゲン摂取量について見てみると、上位25%のグループは、下位25%に比べ、肺がん発症リスクが約24%減少した(オッズ比0.76、同:0.61〜0.94、p=0.02)。ただし、女性のみについて見てみると、総植物エストロゲン摂取量から、コーヒーや紅茶からの摂取を除いた場合にのみ、摂取量増加に伴う肺がん発症リスクの減少が見られた。

 なお、植物エストロゲン摂取量の増加に伴う肺がんリスクの減少は、喫煙の有無にかかわらず認められた。

 本論文の原題は「Dietary Phytoestrogens and Lung Cancer Risk」。アブストラクトはJAMA誌Webサイトのこちらまで。(當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

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