2005.09.30

断酒指導に便利、習慣性飲酒の新規マーカーを千葉大Gが発見

 千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学教授の野村文夫氏らの研究グループは、質量分析技術を用いて、飲酒・断酒に伴って変化する新たなマーカー分子の同定に成功、併せて、この分子がフィブリノーゲンの部分断片であることを突き止めた。現在、企業と共同で、抗体で同定した分子を検出するシステムの開発を進めている。このマーカーは、例えば断酒の指導などに利用できるという。成果は9月29日に横浜市で開催された日本臨床検査自動化学会のサテライトセミナー9「臨床検査のイノベーションー新しい価値を生み出す検査技術ー」の中で発表された。

 野村氏らは官能基を固定したプロテインチップを使って分離したたんぱく質やペプチドを、SELDI-TOF MS(surface enhanced laser desporation ionization-time of flight mass spectrometory)という質量分析方法で解析した。

 この方法は、分子量1万以下の低分子量たんぱく質やペプチドの解析に特に有用だとされている。解析の結果、アルコールを摂取しないと出現するがアルコールを摂取すると消滅する5.9kDaの大きさの分子を同定することに成功した。

 アルコール関連のマーカーにはγGTPがあるが、アルコールを摂取しても変動しないノンリスポンダーが存在する。しかし、今回見つかった新分子は、ノンリスポンダーでも大きく変動することが確認された。野村氏らは5.9kDa分子を精製し、解析した結果、フィブリノーゲンの部分断片であることを見出した。現在、出現のメカニズムについて研究を進めているという。(横山勇生)

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