2005.08.05

<高齢者に関する論説> 高齢者になる不安

 「長寿社会」の新しいネットワーク作りを考える「方円の器」を主催する江上尚志氏の「高齢化に関する論説」から、「高齢者になる不安」を紹介します。(三和護、医療局編集委員)

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高齢者に関する論説
高齢者になる不安      江上尚志氏

 東京海上日動火災関連会社のホームページを見ると「国立長寿医療センター研究所の研究報告より」(参照:シルバー新報6/10号)と題するコラムが掲載されていた。詳細は同ホームページに譲るが “社会全体に高齢者になる不安”とでも呼ぶべき現象が起きていることに気づく。少子高齢化が嵩じることにより子どもは高齢者を支えるために年金保険料を支払うといった風説が流布され始めているのではないだろうか。

 一部を紐解くと“昨年8 月〜9月の間に全国の20代から70代の男女2,224人に質問状を送付、2,025人から得た回答によると・・・。高齢者になる事に対して不安を感じているとの回答が約80%となり、『希望』よりも『不安』が大きいと回答した60%の内、20〜30代及び40〜50代において不安が大きい事が判明した。不安の要因としては、「自分が寝たきりや認知症になって介護が必要になる事」が最多の78%、「自分が病気になる事」が72%、「退職に伴い定期的な収入がなくなる事」が68%(後略)。”となっている。

 特に若年層(20〜50 代)に『希望』より『不安』が大きいとの回答が多いという。夢も希望もないという状態で「この国の将来」などを考える余裕が生まれるだろうか。まして「将来年金を貰えると思っていない」もしくは「著しく不利になる可能性がある」ということを言っているようだ。先日からのNHKの特別番組「700万人の団塊市場」(4月)も「人口減少社会」(6月)では、誤解を恐れずに言えばともに「人生の先輩に対する尊敬」の念を捨ててかかっているように見える。

 研究報告は社会全体に「高齢者になることへの不安」が大きく圧し掛かっていることがわかる結果である。“(中略)2004 年度の実際の高齢者のうち要介護状態の人は16%に過ぎないのに、『長生きをすると要介護状態になる』と言う固定的発想がある、と言う結果が別の調査で出ており、高齢になってからの<介護><病気><収入>と言う不安の三大要因になっている事から、不安軽減の啓発を行い、認知症になっても治療や介護を受けられ安心して暮らせると思えるシステム構築が必要”と締め括られている。

*続きは「方円の器」でどうぞ。
http://www11.ocn.ne.jp/~uten/index.html

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