2005.07.28

都立墨東病院、元医師による準強制わいせつ事件で特別調査委員会の報告書を公表

 都立墨東病院は7月27日、元医師による準強制わいせつ事件について独自に調査を続けてきた特別調査委員会の報告書を発表した。

 事件は、元東京都立墨東病院胸部心臓血管外科部長(6月15日付で懲戒免職)が、検査を装い、女性患者5人の全裸写真を撮影したとして、準強制わいせつ罪に問われたもの。7月26日に公判が東京地裁であり、検察側は「医師の立場を利用した卑劣な犯行」などと指摘し、懲役6年を求刑した。判決は9月13日に言い渡される。 

 事件の発覚後、墨東病院は2005年3月28日に、外部の有識者4人を加えた特別調査委員会を設置。事件発生要因の究明、今後の改善策などについて、6回にわたり審議を行ってきた。

 今回公表された報告書は、まず、病院の中でなぜこのような事件が起きたのか要因を分析、その上で、病院として以下のような改善策に取り組むべきであると提案している。

(1)職員の意識改革を進めるため、研修を通じ、「患者の権利」に対する理解を深める。その成果を患者対応マニュアルとしてまとめる。
(2)女性の患者の羞恥心に最大限配慮し、診察・検査に当たって女性看護師らが立会う条件を定めるなど、運用ルールを明確にする。
(3)検査・診療内容や医療者が配慮すべき項目についてわかりやすく説明したパンフレット類を作成し、情報提供するなど、双方向の意思疎通を深める環境づくりを進める。
(4)院内各施設の使用目的と管理方法を明確化するとともに、「患者中心の医療」に適した施設となっているか点検し、改善していく。
(5)患者からの相談等を迅速かつ一元的に把握できる体制を整備する。また、外部専門家の活用を含め、相談受付方法の多様化を検討する。

 公表に当たり院長の北村正次氏は、以下のようなコメントを病院のホームページに掲載している。

 「この度の事件で、被害に遭われた患者さんには、改めてご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。報告書が提案した改善策を具体化し、患者中心の医療を実現していくことが、我々病院職員に課せられた重要な使命です。患者さんが安心して安全な医療を受けられる環境を整えること、そして、墨東病院で働く医療従事者の一人ひとりが患者さんを大切にする心をもって日々診療に励むことが、失われた信頼を回復する唯一の道であると確信しております。今後、よりよい医療を提供する、質の高い病院を目指して、職員一丸となってこの課題に取り組んでまいります」。

 調査報告書の全文は、墨東病院のホームページに掲載されている。(三和護、医療局編集委員)

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