2005.07.20

富山化学の認知症治療薬が米国で臨床試験開始 動物実験で有望結果相次ぐ

 富山化学工業は7月20日、アルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」の米国でのフェーズ1臨床試験を開始したと発表した。

 富山化学は、神経細胞保護作用と神経突起進展促進作用を持つ化合物「T-588」を既に開発し、英国で実施したフェーズ2a試験で有望な結果を得ている。「T-817MA」は、「T-588」の神経細胞死抑制作用を強力にした化合物。

 アミロイドβたんぱく質を脳室内に注入して神経細胞を損傷させ、認知機能障害となったラットに、「T-817MA」を2.5週間投与すると、健康なラットと同程度の機能を維持し、進行抑制効果が確認されたという。さらに、別の動物実験でアミロイドβたんぱく質を8週間注入し、より傷害の程度を重くしたラットに「T-817MA」を4週間投与したところ、認知機能が健康なラットと同程度にまで回復し、その後、1週間休薬しても薬剤の効果が持続していたという。また、神経突起の伸展を促進する活性もあるとしている。

 富山化学は、今後、2006年第4四半期に米国でフェーズ2試験を開始する計画だが、日本における開発は未定だ。(横山勇生)

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