2005.07.11

ファルコ、遺伝子欠失などを見つけやすいMLPA法を利用した遺伝子解析キットの権利を獲得

 大手臨床検査受託企業のファルコバイオシステムズは7月11日、オランダMRC-Holland社から、同社の遺伝子解析用試薬「SALSA MLPA kit」のわが国における独占販売権を獲得、研究用試薬として発売したと発表した。

 「SALSA MLPA kit」は、MRC社が開発したMLPA法と呼ぶ遺伝子解析法を用いるキットでBRCA1、BRCA2、APC、MLH1、MSH2などのがん関連遺伝子や遺伝性疾患関連遺伝子など、多くの種類の遺伝子を解析するキットが開発されている。MRC社は2002年1月からこれらのキットを製造、販売している。

 MLPA法はMultiplex Ligation-dependent Probe Amplification法の略。従来の遺伝子増幅法であるPCR法による解析や遺伝子全体の配列解析法では解析が難しかった遺伝子の大規模な欠失や増幅などの検出に適した方法だという。

 MLPA法の原理は、まず標的遺伝子の特定部分に隣り合って対合する2つのDNAプローブを用意する。それぞれのプローブにはPCR法を行うためのプライマー部位が結合されている。標的遺伝子の特定部位が存在し、隣り合って対合した2つのDNAプローブはリガーゼで結合させそのあとPCR反応を行わせると、特定部位が存在した場合にのみ、2つのDNAプローブが結合した長さのDNA断片が増幅される。1回の反応で45カ所の特定部位まで増幅反応を行うことができ、その増幅産物を電気泳動して、そのパタ−ンから遺伝子の欠失や増幅を判別する(Nucleic Acid Research,202,Vol.30,No.12e57、論文はMRC-Holland社のホームページから得ることができる)。

 ファルコバイオシステムズは、乳がんなどに関連するとされるBRCA1、BRCA2の変異を遺伝子配列決定法によって調べる検査の日本における検査の権利を米Myriad Genetics社から得ており、「SALSA MLPA kit」はの一部は、遺伝子配列決定法による検査を補完するものになると期待している。売り上げは2006年9月期で2000万円、2008年9月期で1億円を見込んでいる。(横山勇生)

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