2005.06.17

【抗加齢医学会速報】 フォーミュラー食によるカロリー制限でインスリン離脱に成功

 生命維持に必要なたんぱく質、糖質、脂肪、ビタミンなどの栄養素を含んだ低エネルギーのフォーミュラー食を利用したカロリー制限によって、糖尿病の薬剤投与量の減少やインスリン注射からの離脱に成功する症例を経験した、という報告があった。埼玉医科大学生化学の篠田雄一氏が、6月10日、第5回日本抗加齢医学会総会で発表した。

 インスリン離脱に成功したのは72歳の男性。体重72.5kgでBMIが30.6kg/m2、糖尿病歴は20年。4つの薬剤を服用し、インスリンを朝夕2回補充していた。朝食と昼食はカロリー制限前と同じように摂取するよう指示し、夕食のみをカロリー制限した。具体的には、2カ月間は夕食に代えてマイクロダイエット1袋(170kcal)を、その後4カ月間はオプティファースト2袋(168kcal)を摂取してもらった。

 カロリー制限開始から6カ月後には、体重66.5kg、BMI28.0kg/m2に減少し、経口薬を2剤に減らした上に、インスリン注射からの離脱にも成功した。

 また、肥満と早期腎症を伴う糖尿病患者25人に4カ月間、同様に積極的なカロリー制限を行った。具体的には、1カ月間マイクロダイエット1袋、2カ月目からはオプティファースト2袋を夕食に代えて摂取してもらった。その結果、全員が減量でき、体重5%以上の減量に成功した人の割合も8割に上った。また、全員が治療薬を減らすことができ、ヘモグロビンA1c値の改善や、尿中アルブミン排泄量の有意な低下がみられた。

 篠田氏は、「インスリン離脱に成功した症例はまだ1人なので、今後さらに症例を蓄積していきたい。薬剤投与量の減少につながるという点で、医療経済面からみても非常に有用な治療法ではないかと考えられる。今後、カロリー制限を行う食事を、昼や朝にするなどして、さらに検討を続けたい」と話していた。(小又理恵子)

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