2005.06.16

【抗加齢医学会速報】 シイタケ由来成分に抗アレルギー効果を確認

 シイタケから抽出される「レンチナン」という高分子多糖体のβ-1,3-グルカンは以前から片寄った免疫応答を修復する働きがあるとして、がん免疫療法などに使用されてきた。しかし、高分子量なので腸管から吸収されにくく、経静脈的に投与するしかなかった。そこで、レンチナンをミセル状に微粒子化したところ、経口摂取でも抗アレルギー効果を発揮することが分かった。研究結果は6月10日、第5回日本抗加齢医学会総会で、明治鍼灸大学眼科の山田潤氏が発表した。

 山田氏らは、春期に眼アレルギー症状を持つ被験者60人(男性28人、女性32人、平均年齢31.3歳)を対象に、60人を無作為に2群に分け、片方の群には微粒子化したレンチナン、もう片方の群には微粒子化していないレンチナン(以下プラセボ)をそれぞれ1日1回15mg、連続2カ月間摂取してもらった。

 抗アレルギー効果の判定は、悪化から著効の5段階に分けた症状の自己申告のほか、アレルギー日記を用いた症状判定、服用前と服用から1カ月後、2カ月後の免疫グロブリンE(IgE)値の測定などによって行った。

 その結果、症状の自己申告では、効果ありおよび著効と答えた割合が、レンチナン群では63%、プラセボ群では6%となり、有意にレンチナン群が優れていた(p<0.001)。アレルギー日記を用いた判定でも、症状改善が認められた割合はレンチナン群で69%だったのに対し、プラセボ群では16%にとどまった(p<0.01)。

 さらに、ハウスダストやダニ、スギ花粉に対する抗原特異的IgE値の変化の割合を調べたところ、プラセボ群では服用から1カ月後、2カ月後とIgE値は増加する傾向を示した。これに対し、レンチナン群では服用から1カ月後にはいずれの抗原に対しても約10%の減少を示し、2カ月後にはさらにIgE値が減少した。

 山田氏は、「微粒子化することで、レンチナンがマクロファージに貪食されて腸管粘膜を通過できるようになり、抗アレルギー効果を発揮できたと考えられる。特に副作用はみられず、今後、食品としての実用化に向けてさらに研究を続けたい」としている。(小又理恵子)

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