2005.06.09

【再掲】ウイスキー中に尿酸生成抑制成分を発見、サントリーなど

 サントリーは、静岡県立大学と聖マリアンナ医科大学との共同研究で、ウイスキー中のオーク樽由来成分が尿酸生成抑制をすることがわかった。オーク樽由来成分の一つはエラグ酸で、これはオーク樽による貯蔵年数と比例してウイスキー中に増えていくという。

 研究では、(1)健康な人が適量飲酒をした場合の尿酸値の変化を見る、(2)プリン体高含有食品を摂取し血清尿酸値が高い状態での飲酒の影響を見る、(3)尿酸排出促進成分の単離と構造決定――の3つが行われた。

 (1)では、健康な男性ボランティア13人に、ビール、焼酎、ウイスキーを、アルコール濃度4.5%で1リットルずつ摂取してもらい、そのときの血清尿酸値、血糖値、インスリン値の変化を見た。その結果、ビール飲用時には血清尿酸値が13.6%、血糖値26.7%、インスリン値が5.1倍に上昇したが、蒸留酒である焼酎とウイスキーの飲用時にはこれらの指標に変動はなかったという。

 また、(2)では、同じくボランティアに高尿酸血症の原因となる高プリン体含有食品、オイルサーディンを食べてもらいながら、水、焼酎、ウイスキーをそれぞれ飲んでもらい、血清尿酸値の変化を見た。その結果、焼酎や水の飲用時に比べ、ウイスキー飲用時では血清尿酸値が抑えられた。また、飲用後1時間までの尿中への尿酸排出量を比較した結果、ウイスキー飲用時の方が焼酎飲用時に比べて約27%排出量が高かった。これにより、尿酸排出促進作用はオーク樽による長期熟成によって得られる成分が関与していることが示唆された。

 このため、(3)では、貯蔵年数の異なるウイスキーと焼酎で、試験管中でプリン体から尿酸を作るキサンチン酸化酵素の働きを阻害する活性を見た。その結果、焼酎では酵素の阻害活性がほとんどなかった一方、ウイスキーでは貯蔵年数が長くなるほど酵素阻害活性が高くなった。このキサンチン酸化酵素阻害活性成分の単離と構造決定を行った結果、その一つがポリフェノール類の一種であるエラグ酸であることがわかった。

 サントリーのプレスリリースはこちらで閲覧できる。(武田京子、医療ジャーナリスト)



訂正 本文中で「エグラ酸」という表記がありましたが、誤りで正しくは「エラグ酸」(ellagic acid)」でした。お詫びして上記のように訂正します。

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