2005.06.07

【解説】日常診療での「ヒヤリ・ハット」 与薬関連が40%、転倒・転落も18%超−−記述情報の分析から

 厚生労働省が取り組んでいるヒヤリ・ハット事例収集・分析事業(注)で、2004年5〜8月までに収集された1万4000例を超える記述情報の分析結果がこのほど公表された。それによると、与薬関連が40%ともっとも多く、転倒・転落も18%超だった。

 今回で第12回目となる記述情報の分析で、事例の報告に協力したのは506施設(前回は84施設)だった。収集件数は1万6878件(前回1914件)で、空白や重複件数を除いた有効件数は、1万4418件と急増した(前回1631件)。2004年4月に収集対象が全医療機関に広がったことから、事業への参加登録施設も1235施設に増加し、報告件数も従来の約9倍に上る事例が集まった。

 記述情報の分析については、記述情報検討班が担当している。その報告書によると、「与薬」「転倒・転落」「チューブ・カテーテル」などで発生件数が目立っている。これは従来の傾向と同様だという(表)。

 このほかでは、検査に関する事例も少なくなかった。例えば、検査の指示出しや指示を実施する過程で、医療関係者の間違いがあったため、患者が検査を受けられなかった事例や血糖測定を忘れたためインスリン注射が実施できなかった事例なども報告されている。

■表−発生件数が多い手技・処置

 与薬(点滴・注射、輸血)に関するもの 3015件 20.9%(全体に占める割合、以下同様)
 与薬(内服・外用、麻薬)に関するもの 2738件 19.0%
 転倒・転落、抑制に関するもの     2676件 18.6% 
 チューブ・カテーテル類に関するもの  1593件 11.0%
 検査に関するもの           1535件 10.7%
 食事、栄養に関するもの         591件 4.1%
 器機および器機操作に関するもの     460件  3.2%

 
 報告書では、重点項目を決めて分析も加えているが、今回は「与薬(内服・外用、麻薬)」「転倒・転落、抑制」「検査」「食事、栄養」「器機および器機操作」の5テーマを取り上げている(詳しくは有料ネット講座「まさかの時の医事紛争予防学」で提供しています)。

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