2005.05.31

【消化器内視鏡学会速報】 “ゴッドハンド”による特別ハンズオンレクチャー開催

 学会3日日の5月28日、「胃における内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)手技の実際」をテーマに、特別ハンズオンレクチャーが開催された。

 ESDにごく初期からかかわり、器具の開発にも携わってきたパイオニアの実際の手技が見られるとあって、最終日の午後最後のセッションにもかかわらず、会場は寄りかかる壁もないほどたくさんの立ち見の参加者が出る盛況ぶり。急きょ、会場の外にスクリーンを設け、会場の様子を映し出す措置が取られた。

 同セッションでは、ITナイフの開発にかかわった県立静岡がんセンター内視鏡部部長の小野裕之氏、国立がんセンター中央病院内視鏡部の小田一郎氏、フレックスナイフの開発に携わった虎の門病院消化器内科部長の矢作直久氏の3人が講師を務めた。

 まず、経験例の少ない3人の参加者が自分の手技のビデオを紹介、その後、講師の各氏がそれぞれのビデオに対し、病変の膨隆が足りないときは局注の量を追加すべき、出血は慌てて止めようとせず、出血点をきちんと確認してから白くなるまで凝固させるべき、器具を扱う際には内視鏡操作がおろそかになりがちでスコープの先端が抜けやすいので、腰や腹部でスコープを固定して手技を進めたほうがよい、など、具体的な注意点を指摘した。

 その後、小田氏と矢作氏が、内視鏡や高周波装置の扱い方、切開・剥離時の病変へのアプローチ法まで、細かく操作のポイントを解説しながら、ブタの摘出胃を用いたESDのデモンストレーションを行った。その後、会場内に計3箇所、デモンストレーション場が設けられ、希望した出席者が3人の講師の指導のもと、ESDにチャレンジした。

 まず、講師らが仮想病変部の外縁に印をつけ、その後参加者がその部位への局注から全周切開、剥離を進める。出席者はいずれも数例から数十例のESD経験者計6人だったが、何度か講師に交代したりアドバイスを受けながらも、まさに「言うは易く行うは難し」を地で行く悪戦苦闘ぶりとなった。

 同セッションは予定を超過して続けられた。大先輩の直接の指導は出席者にとって貴重な体験になったようだ。(小又理恵子)


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