2005.05.18

【ASCO2005速報】 ラロキシフェンが子宮内膜癌リスクをほぼ半減

 SERM(Selective Estrogen Receptor Modulator:選択的エストロゲン受容体作動薬)であるラロキシフェンは、子宮内膜癌を予防し、発症リスクをおよそ半分に減らすことが、約2000人を対象に行ったケースコントロール研究で明らかになった。米Pennsylvania大学のAngela DeMichele氏が、5月16日の一般口演で発表した。ラロキシフェンは米国では、乳癌予防や骨粗しょう症の治療に用いられている。

 DeMichele氏は1999〜2002年に子宮内膜癌の診断を受けた547人と、年齢や人種などが適合するコントロール1412人について分析した。被験者は、白人系米国人とアフリカ系米国人に限定した。症例群のうち、ラロキシフェンを服用した人は18人(3.3%)、タモキシフェンは34人(6.3%)だった。コントロール群では、それぞれ93人(6.6%)と34人(2.4%)だった。

 交絡因子として考えられる肥満指数(BMI)や喫煙、家族歴や乳癌の病歴などを補正した。その結果、ラロキシフェンを服用した人は何も服用しなかった人に比べ、子宮内膜癌を発症するオッズ比が0.5(95%信頼区間:0.29〜0.85)と半減していた。一方タモキシフェンの服用については、補正前の同オッズ比は2.35(95%信頼区間:1.43〜3.86)だったものの、補正後には1.5(95%信頼区間:0.77〜2.92)と、有意差はなくなった。

 さらにラロキシフェンの服用を3年未満と3年以上に分けた場合、両群とも子宮内膜癌の発症予防効果が認められた。ラロキシフェンを3年未満服用した人では非服用者に対し、子宮内膜癌発症に関する補正後オッズ比が0.41(95%信頼区間:0.21〜0.80)、3年以上服用した人では同0.78(95%信頼区間:0.31〜1.95)だった。

 DeMichele氏は、「子宮内膜癌は、婦人科疾患の中で最も多い癌であるため、発症リスクを抑える対策を考えることは重要」としている。(Andrew G. Ten Have、當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

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