2005.05.18

【ASCO2005速報】 パクリタキセルによる化学療法+ベバシツマブ投与 局所再発または転移性乳癌の無増悪進行生存期間をおよそ2倍に

 局所再発または転移性乳癌に対し、パクリタキセルによる化学療法に併せて血管新生阻害剤ベバシツマブを投与することで、無増悪進行生存期間の中央値が6.11カ月から10.97カ月に延長することが明らかになった。これはベバシツマブに関する治験第3相無作為化比較試験の初回予定仮分析の結果で、米Indiana大学のKathy Miller氏が、最新アブストラクト(LBA:Late Breaking Abstracts)にも載せない最新成果として、5月16日のサイエンティフィック・シンポジアで発表した(別掲記事に概要を既報)。血管新生阻害剤が乳癌の治療に有効であることを示したのは、同研究が初めてという。なお、同試験は米国立衛生研究所(NIH)の助成を受けている。

 Miller氏らは、2001〜2004年にかけて、局所再発または転移性の乳癌患者715人の患者を、無作為に2群に分けた。一方にはパクリタキセルとベバシツマブを、もう一方にはパクリタキセルのみを投与した。

 その結果、無増悪進行生存期間の中央値は、パクリタキセル群が6.11カ月だったのに対し、ベバシツマブ群では10.97カ月に延長した(ハザード比0.498;95%信頼区間:0.401〜0.618、p<0.001)。治療反応率も、パクリタキセル群で14.2%だったのに対し、ベバシツマブ群では28.2%と、およそ2倍に上った(p<0.0001)。死亡率についての分析はまだ時期が早いものの、これまでのところベバシツマブ群でより良好な傾向が出ているという。

 なお治療の有害作用について見てみると、高血圧や蛋白尿、神経障害などがベバシツマブ群で有意に高率で見られた。しかし、事前に定めた高血圧や出血、血栓塞栓性疾患に関する制限値には至らなかったという。

 Miller氏らは、同試験に続く研究課題として、ベバシツマブの補助療法としての有効性を調べること、また血管内皮増殖因子ターゲット治療がより有効である患者グループを特定する方法を開発すること――を挙げた。(Andrew G. Ten Have、當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

■ 関連トピックス ■
◆ 2005.5.18 ASCO2005速報】乳癌医療における抗体医薬の重要性高まる ハーセプチンの報告に万雷の拍手

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