2005.05.17

【ASCO2005速報】 ベバシツマブとFOLFOX-4療法の併用が進行性大腸癌患者の生存期間を延長

 米Pennsylvania大学教授のBruce J.Giantonio氏らは、抗体医薬ベバシツマブと大腸癌の標準治療法FOLFOX-4療法を併用することによって相乗効果が得られ、奏効率、全生存期間、無増悪生存期間のいずれも有意に改善することを見出し、5月14日のプレナリーセッションで発表した。

 ベバシツマブは抗体医薬の一つで、血管内皮増殖因子(VEGF)を中和して癌組織が促す血管新生を阻害し、最終的に抗癌効果を現す。昨年、米食品医薬品局(FDA)が代謝拮抗型抗癌剤5FUとの併用による進行性結腸大腸癌の治療薬として承認した。日本でも臨床試験が行われている。

 Giantonio氏らは、「FOLFOX-4療法(オキサリプラチン+5FU+ロイコボリン)+ベバシツマブ(10mg/kg、2週間おきに静注射)」、「FOLFOX-4療法単独」、「ベバシツマブ単独(10mg/kg、2週間おきに静脈注射)」の3種類の治療法にそれぞれ289人、290人、210人の患者を振り分け、比較試験を行った。フォローアップの期間の中央値は、18.7カ月だった。

 FOLFOX-4療法単独、ベバシツマブ単独では、生存期間がそれぞれ10.8カ月、10.2カ月だったが、併用療法では12.9カ月となった。無増悪生存期間も、併用療法が7.2カ月で、2つの単独療法よりも2〜3カ月長かった。

 際立った違いを見せたのは奏効率(完全寛解、部分寛解3種類の割合を合計)で、FOLFOX-4療法単独が9.2%、ベバシツマブ単独併用が3.0%だったのに対して、併用が21.8%だった。3種の治療法の間で、有害事象の違いは見つからなかった。(小崎丈太郎、日経メディカル開発)

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