2005.05.16

【ASCO2005速報】 ゲムシタビンによる膵臓癌の術後補助療法で、腫瘍増殖抑制期間が約2倍に延長

 ゲムシタビンによる膵臓癌の術後補助療法を行うことで、補助療法をしない場合に比べ、腫瘍増殖抑制期間の中央値が7.46カ月から14.21カ月と、約2倍に延長することが明らかになった。ゲムシタビンは現在、手術が非適応の膵臓癌に対する化学療法に使われているが、術後補助療法に対しても、標準的治療として使われる可能性が見えてきた。、ドイツCharite大学医学部のPeter Neuhaus氏が5月15日の一般口演で発表したもので、最新報告(レイトブレーキング・アブストラクト)にも採用された。コメンテーターで米Memorial Sloan-Kettering Cancer CenterのEileen O’Reilly氏は、「非常に画期的な結果だ(ストライキング・リザルト)」と賞賛した。

 Neuhaus氏らは、1998〜2004年にかけて、膵臓癌で手術を行った368人を2群に分けた。ゲムシタビン群(186人)には、4週間を1サイクルとしてゲムシタビン(1g/m2)を第1日目、8日目、15日目に投与し、6サイクル実施した。一方の対照群(182人)には、術後補助療法を行わず経過観察だけを行った。追跡不能になった被験者などを除く、ゲムシタビン群179人と対照群177人について、評価を行った。

 その結果、腫瘍増殖抑制期間の中央値は、対照群で7.46カ月(95%信頼区間:6.80〜8.11)だったのに対し、ゲムシタビン群では14.21カ月(95%信頼区間:12.86〜15.57)と、およそ2倍に延長した(p<0.001)。

 また、同試験の第2エンドポイントである治療毒性も低かった。世界保健機関(WHO)のグレード3と4について、主な有害作用をゲムシタビン群と対照群で比較してみると、白血球減少が2.6%と0%、吐き気が1.6%と0.2%、下痢が1.2%と0.5%と、いずれも大きな差はなかった。

 生存率については、最終的な試験結果は出ていないものの、これまでのところゲムシタビン群で優れた傾向を示しているという。コメンテーターのO’Reilly氏は、「この試験結果は、力強い。被験者数も多く、そのためP値もしっかりしている」と語った。(Andrew G. Ten Have、當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

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