2005.04.26

医療用具に関連するヒアリ・ハット、「機器の操作を間違った」が34%

 医療用具に関するヒアリ・ハット事例を分析したところ、「機器の操作を間違った」に分類されたケースが34%に上ることがわかった。昨年5月27日、一般演題「安全対策I」で、東芝メディカルシステムズの石川廣氏が発表した。

 調査分析に当たったのは、日本医療機器関係団体協議会の安全性情報委員会。厚生労働省のヒアリ・ハット事例検討会で報告されている事例を対象に、医療用具に関する258件を抽出。資料をもとに事故要因の分析を行った。

 分析では、元データの評価項目の見直しから着手。「管理不足」では、管理の定義の幅が広すぎることから、使用上のいわゆる誤使用と、使用前の確認作業などの管理問題を分離した。その上で、前者を機器の間違った誤使用とみなして内容を見直した。また、「誤作動」の項目では、機器の誤作動(正しい入力に対して異なった出力)に限定した。「その他」の項目では、機器管理や誤使用などに再分類。「扱いにくい」という項目では、改善要求項目として捉えなおしている。このほか「判定不能」については、判断を下すのにより状況が不確定なものに絞込み、「機器の操作を間違った」では、誤使用と判断した事例を再分類した。

 このような見直しの後に、対象の事例258件を分析したところ、「機器の操作を間違った」に分類しなおされた事例が87件となり、全体の34%を占めた。これに、「管理が不十分であった」が73件、28%で、「判定不能」が35件、14%で続いている。

 分析では、原因の推定も行っているが、メーカーに原因があると推定される事例は「欠陥品・不良品だった」の16件で、その他と判定不能の35件を除いた223件のうち、7%だった。一方、使用者に原因があると推定される事例は、「機器の操作を間違った」の87件、「管理が不十分だった」の73件、あわせて160件に上り、223件のうち72%を占めた。

 なお、メーカと使用者の双方に原因があると推定されるものは、47件、21%だった。 

 石川氏は、これらの分析結果をもとに、医療業界からの提言を取りまとめ中であることも紹介した。

 その際、たとえば、「添付文書で新たな事項や改善を記載するなど、添付文書にのみ頼ることで本当によいのか」「ユーザーの使用環境上の問題はないのか」「機器の機能の増加による弊害は本当にあるのか」「使用者の教育面での問題はないのか」「ユーザビリティと設計はどこまで言及できるのか」などの視点から、検討中であると強調した。(三和護)

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