2005.04.25

【日本リウマチ学会2005速報】 日本の線維筋痛症は、疲労と抑うつが他国より強い傾向

 原因不明の全身的な慢性疼痛が特徴の「線維筋痛症」。骨や関節に異常所見はないため、心因性の病気と疑われることもあり、確定診断されにくい。整形外科の専門医でさえ、3割程度しかこの病気をきちんと認識していないとされている。

 これまで、日本国内での患者数など、その疫学像は全く明らかになっていなかった。このため、厚生労働科学特別研究「線維筋痛症の実態調査に基づいた疾患概念の確立に関する研究班」(班長:聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター長の西岡久寿樹氏)により、全国疫学調査が実施された。この詳細な結果を、3日目のワークショップで山梨県立看護大学短期大学部人間・健康科学の松本美富士氏が発表した。

 2003年の1年間に医療機関を受診した患者は2670人、男女比は1対4.6で女性が多く、平均年齢は52.3歳。診療科の受診数は平均2.9(1〜16)となった。臨床症状は頭痛、膝や肘など各部の関節痛、筋肉の広範囲の痛み、睡眠障害など、欧米諸国で既に報告されているものと変わらなかった。ただし、疲労感や抑うつが、欧米諸国よりも高頻度にみられる傾向にあったという。

 松本氏は、「疲労感や抑うつは、患者のQOLや日常生活動作(ADL)に悪影響を与える可能性がある。日本の線維筋痛症患者は、他の国に比べると、より重症感が強いと言えるかもしれない」と強調し、医師に対する啓発活動の重要性を指摘していた。(小又理恵子)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 「医療訴訟がとにかく怖いんです!」 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:1
  2. キャラクターで抗菌薬を覚える!? 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:41
  3. 39歳男性。両下肢のしびれ、痛み 日経メディクイズ●神経内科 FBシェア数:0
  4. 立て続けにレセプト査定、今講じるべき対策は? 診療所経営駆け込み寺 FBシェア数:2
  5. ビギナーの助手は「術野展開」への専念が大切 学会トピック◎JDDW2017 FBシェア数:15
  6. CKDの原因に便秘 便秘薬に腎保護作用 Unmet Medical Needs 2017 秋 FBシェア数:4
  7. 関節リウマチの原因は腸内細菌の乱れ Unmet Medical Needs 2017 秋 FBシェア数:68
  8. 地裁が「パワハラで解雇は無効」 群馬大医学系研究科教授の懲戒解雇処分 FBシェア数:3
  9. 再発膀胱癌で生じた発汗、動悸、呼吸困難 カンファで学ぶ臨床推論 FBシェア数:0
  10. 超拡大内視鏡とAIの活用で大腸癌リンパ節転移の予… 学会トピック◎JDDW2017 FBシェア数:6