2005.04.22

【日本リウマチ学会2005速報】 白血球除去療法は腸管ベーチェット病にも効果あり

 これまで、潰瘍性大腸炎やクローン病に対して有効との評価が確立している白血球除去療法(LCAP)が、難治性の腸管ベーチェット病に対する治療法としても有望である可能性が示された。国立国際医療センター膠原病科の長汐千秋氏が、4月19日のポスターディスカッションで1症例を報告した。

 患者は31歳の男性で、14歳時に腸管ベーチェット病を発症した。ステロイド、サラゾスルファピリジン、メサラジンなどによる治療によっても寛解を維持できず、再燃を繰り返していた。腸の広範囲の炎症による発熱、腹痛を来し、緊急入院となった。

 入院後、ステロイドの増量だけでは炎症反応は改善せず、メトトレキサートなどによる薬物治療も効果はなかった。このため、LCAPを実施したところ、1回目のLCAP後すぐに体温が平熱に戻り、腹痛も改善した。4日後には鎮痛薬の投与を中止できるなど、著明な効果がみられた。

 ただし、経口摂取を開始すると再び軽度の腹痛が出現、計5回のLCAPのうち、4回目以降は効果がやや落ちる傾向にあった。長汐氏は、「難治例で、現在まで2カ月寛解状態を保っているので有効と考えられる。LCAPの前後で白血球数やその分画を調べたところ、有効だった回では白血球数の増加と桿状核球の増加がみられた。今後、LCAPがなぜ効果を示したか、作用機序を検討したい」としていた。(小又理恵子)


Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 女子マネ死亡…AEDを巡る論争に言いたいこと 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:0
  2. 医師のあこがれ? 「ブラックカード」の魅力 Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」 FBシェア数:0
  3. オペ時の血糖はやはり7%まで下げるべき? シリーズ◎岩岡秀明の糖尿病よろず相談所【藤沼康樹編】 FBシェア数:85
  4. 21歳女性、突然の腹痛の原因は心臓にあった! 医師の知らない?検査の話 FBシェア数:35
  5. 日野原先生からいただいた二つの“謎”の言葉 佐藤綾子氏(ハリウッド大学院大学客員教授)に聞く FBシェア数:31
  6. 潰瘍性大腸炎に初の体外診断薬、その実力は? リポート◎再燃の早期発見に威力、内視鏡検査の頻度を減らす効果も FBシェア数:7
  7. 自分の家で、この子を抱きしめて川の字で寝たい 患者と医師の認識ギャップ考 FBシェア数:128
  8. Q.創閉鎖前のポビドンヨード洗浄は有効? シリーズ◎その手術部位感染対策、合っていますか?(3) FBシェア数:180
  9. 主訴「ちんちん痒い」 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:176
  10. 「説明を尽くしたのに敗訴」のなぜ 特集◎医療訴訟の落とし穴《動向編》 FBシェア数:503