2005.04.07

アンゴラのマールブルグ病流行が拡大、患者が181人、うち死者が156人に

 マールブルグ病流行の拡大が懸念されているアンゴラで、4月5日現在、患者が181人に上り、うち死者が156人となった。これまでに記録されたマールブルグ病流行の中で、最悪の死亡数を塗り替えた。また、当初は5歳以下の子供が患者の約75%を占めていたが、最近は成人が増加の一途にあるという。世界保健機関(WHO)が4月6日、発表した。

 アンゴラ政府によると、アンゴラ北部のウィジェ州をはじめ5行政区から患者発生が報告されている。依然としてウィジェ州が感染の中心にあるが、地域的な広がりが気にかかる。現に、隣国であるコンゴでも調査が始まっている。

 WHOがアンゴラで流行しているマールブルグ病について初めて発表したのは、3月17日。2005年1月から3月15日の間に急性出血熱症状群が疑われる39人の死亡患者があったことが、アンゴラ北部ウィジェ州からWHOに報告された。

 その後3月23日には、アンゴラでのウイルス性出血熱が疑われた流行の病原体は、マールブルグウイルスであると同定された。

 3月30日時点で、患者は132人に上り、うち127人が死亡。この時点で、これまでに記録されたマールブルグ病流行の中で、最悪の死亡数となっていた。(三和護、医療局編集委員)

(注)マールブルグ病
 マールブルグウイルスの感染によっておこる感染症。感染源と接触したサルあるいは人が発症する。発症した動物の体液に接触することで感染が拡がる。ヒトからヒトへの感染は体液や分泌液(血液、唾液、痰、便、精液)に直接接触することで起こる。空気感染や飛沫感染はないと考えられている。

 潜伏期間は3〜10日で、頭痛、筋肉痛、倦怠感、嘔吐などとともに発症する。発熱は39〜40度に達し、発症後1〜3日後に下痢や昏睡などが、5〜7日目に消化管や鼻腔、膣、皮膚、目などから出血が見られる。

 マールブルグ病はワクチンも治療薬もなく、治療は対症療法のみ。現在アンゴラで流行している症例の多くは発症して3〜7日後に死亡しているという。

■ 参考図書 ■
キラーウイルスの逆襲

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