2005.03.29

【総論】その他

Q6-1 医療・介護関係事業者が個人情報取扱事業者としての義務規定に違反した場合はどのような罰則があるのでしょうか。

A6-1 個人情報取扱事業者が個人情報を不適切に取り扱う事例等があったときには、主務大臣は個人情報取扱事業者に対して、(1)個人情報の取扱いに関する報告の徴収(法第32条)、助言(法第33条)、(2)個人情報取扱事業者が一定の義務に違反した場合における、違反行為を是正するための必要な措置に係る勧告(法第34条第1項)、命令(法第34条第2項または第3項)、を行う場合があります。このとき、個人情報取扱事業者が、(1)主務大臣の命令(法第34条第2項または第3項)に違反した場合、(2)主務大臣からの報告徴収(法第32条)に対して報告をせず、または虚偽報告をした場合には、個人情報取扱事業者に対して罰則が科せられることになっています(法第56条・第57条)。
※法第32条から第34条に規定する主務大臣の権限に属する事務は、個人情報取扱事業者が行う事業であって当該主務大臣が所管するものについての報告の徴収、検査、勧告等に係る権限に属する事務の全部または一部が、他の法令の規定により地方公共団体の長その他の執行機関が行うこととされているときは、当該地方公共団体の長等が法に基づく報告の徴収、助言、勧告及び命令を行うことがあります(個人情報保護法第51条、個人情報の保護に関する法律施行令第11条)。


Q6-2 仮に個人データの漏えいが発生した場合、従業者も個人情報保護法に基づき罰せられるのでしょうか。

A6-2 個人情報保護法では、個人情報取扱事業者に対する義務等が課せられていますので、個人データの漏えいが発生した場合には、事業者における安全管理措置や従業者への監督が義務が適切に行われていなかったのではないかということで責任を負う可能性があります。
 従業者に対しては、医師等の医療従事者については刑法や各資格法で規定されている守秘義務違反に、介護関係事業者の従業者については介護保険関係法令で規定されている守秘義務違反に、また、資格を有しない従業者についても、業務の内容によっては(不妊手術、精神保健、感染症など)関係法律により規定されている守秘義務違反に問われる可能性があります。
 なお、個人情報取扱事業者でない場合も含め、漏えい等により権利を侵害された者から民事上の責任を問われる可能性もあります。


Q6-3 個人情報保護法が施行されることにより、紙媒体の診療録が使用できなくなったり、診療録の記載方法が定められたり(日本語での記載が義務づけられる等)することはありますか。

A6-3 個人情報保護法の施行により、紙の診療録が使えなくなったり、診療録の記載方法が定められるものではありません。ただし、診療録など保有個人データに該当するものについては、開示の求めがあった場合に原則として開示する必要がありますし、良質かつ適切な医療を提供する観点からは、他の医療従事者等にとっても読みやすい内容となるよう心がけるべきと考えます。
 なお、「診療情報の提供等に関する指針」では、診療記録の開示の際、患者等が補足的な説明を求めたときは、医療従事者等はできる限り速やかにこれに応じなければならず、この場合にあっては、担当の医師等が説明を行うことが望ましいとされています。


Q6-4 個人情報保護法に基づき、医療・介護関係事業者に対して指導監督等を行うのは、どこの行政機関となるのでしょうか。

A6-4 個人情報保護法(※)においては、地方公共団体が当該個人情報取扱事業者が行う事業についての指導監督を行うとされている場合は、個人情報保護法に基づく指導監督についても、当該地方公共団体が行うこととされています。
 したがって、一般の医療機関や、特別養護老人ホームなど介護保険サービスを行う事業者の場合、個人情報保護法に基づく指導監督についても、都道府県知事が行うこととなります。
※)個人情報保護法第51条・個人情報保護法施行令第11条参照


更新情報】
厚生労働省がまとめたQ&Aはこちら(pdfファイル)です。内容が更新されている場合があります。更新情報はこちらでご確認ください

■ 参考図書 ■
・医療機関のための個人情報保護対応マニュアル(詳しくはこちら
・50の医療事故・判例の教訓(詳しくはこちら

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