2005.03.29

【総論】 個人情報に関する相談体制

Q5-1 個人情報に関する相談体制はどのようにすべきでしょうか。

A5-1 個人情報保護法第31条では、医療・介護関係事業者は個人情報の取扱いに関して患者・利用者等から苦情の申し出があった場合、適切かつ迅速な対応に努めなければならず、そのために必要な体制の整備に努めなければならないとされています。
 また、個人情報の取扱いに関して、ガイドラインでは、患者・利用者等が疑問に感じた内容を、いつでも、気軽に問い合わせできる窓口機能等を確保することが重要であるとされています(参照:ガイドラインp3)。


Q5-2 相談体制を整備するにあたり、具体的な留意点としてはどのような点が挙げられますか。

A5-2 患者・利用者等が利用しやすいように配慮することが重要です。このため、医療・介護関係事業者の規模等に応じ、

(1)相談窓口について院内掲示等により広報し、医療・介護関係事業者として患者・利用者等からの相談や苦情を受け付けていることを広く周知すること
(2)専用の相談スペースを確保するなど相談しやすい環境や雰囲気を作ること
(3)担当職員に個人情報に関する知識や事業者内の規則を十分理解させるとともに、相談内容の守秘義務を徹底するなど、窓口の利用に伴う患者・利用者等の不安が生じないようにすること

などに配慮する必要があります。


Q5-3 既存の医療安全に関する相談窓口が、個人情報に関する相談窓口を兼ねることは認められますか。

A5-3 既存の患者相談窓口が個人情報に関する相談機能を兼ねることでも問題ありません。その場合、対応する職員には、個人情報の取扱いについても十分な知識を有することが必要です。


Q5-4 現在の職員体制等では、全診療時間帯で相談窓口を開設することが困難です。特定の曜日、時間帯のみ開設することで良いですか。また、独立した窓口を設置する必要がありますか。

A5-4 患者・利用者等が利用しやすいという観点からは、患者・利用者等が希望する日時に相談できる体制を確保することが望ましいです。
 しかし、医療・介護関係事業者の規模や職員体制等を勘案し、特定の曜日、時間帯のみに相談窓口が開設されることもやむを得ないと考えます。この場合、できるだけ患者・利用者等が相談しやすいよう配慮する観点から、週により開設する曜日や時間帯を変化させる方法も考えられます。
 また、専用の相談窓口を設置する方法のほかに、受付・会計等の窓口において、相談の窓口機能を持たせることでも構いませんが、その場合にも、Q5-2を参考に、患者・利用者等が相談しやすい体制を整備する必要があります。


Q5-5 小規模な医療・介護関係事業者でも個人情報に関する相談窓口を設置する必要がありますか。認定個人情報保護団体等が開設する相談窓口を案内することで代用できませんか。

A5-5 個人情報保護法第31条では、「個人情報取扱事業者は、個人情報の取扱いに関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなればならない」とされており、患者からの相談や苦情等があった場合は、まず、医療・介護関係事業者が自ら対応する必要があります。
 また、患者・利用者等からの問い合わせにどのように対応すべきか疑問を生じた場合等には、認定個人情報保護団体や行政機関の窓口等に照会するなどして、曖昧な回答をしないことが重要です。


Q5-6 相談窓口の業務を担当する職員への教育等はどのようにすれば良いでしょうか。

A5-6 相談窓口の職員は、個人情報保護に関して十分な知識を有するとともに、相談・苦情の内容を外部の人や他の職員に漏えいしないよう、高いモラルが求められます。
 このため、担当職員に対し、業務の重要性や個人情報保護の取扱いに係る知識・技術を高めるための教育研修の実施(認定個人情報保護団体や行政が行う研修等への参加を含む)を行うなど、個人情報の保護が徹底されるよう配慮する必要があります。


Q5-7 ガイドラインp3で「個人情報の利用目的の説明や窓口機能等の整備、開示の求めを受け付ける方法を定める場合等に当たっては、障害のある患者・利用者等にも配慮する必要がある。」とされていますが、どのようなことをすればよいのですか。

A5-7 例えば、聴覚障害者のために手話や筆談による説明を行ったり、視覚障害者のために点字の説明書を提供することが考えられます。なお、これらの取組は、すべての医療・介護関係事業者が事前にすべて準備しなければならないものではなく、患者・利用者等からの求めに応じ、地域のボランティア等の協力を得るなどしつつ、ニーズに応じた対応を図っていくことが求められます。

更新情報】
厚生労働省がまとめたQ&Aはこちら(pdfファイル)です。内容が更新されている場合があります。更新情報はこちらでご確認ください

■ 参考図書 ■
・医療機関のための個人情報保護対応マニュアル(詳しくはこちら
・50の医療事故・判例の教訓(詳しくはこちら

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