2005.03.10

【第29回 九州リウマチ学会速報】 前腕への低周波刺激で掌蹠膿砲症と関節リウマチが顕著に改善

 痛みや炎症などによって交感神経の活動が亢進している場合には、低周波刺激を与えて交感神経の緊張状態を改善することで、疼痛や腫脹を軽減できるという。関節リウマチなどによる疼痛や腫脹に対して低周波刺激が著効した2症例について、久米田外科整形外科病院整形外科の柴田敏弥氏が3月5日の一般口演で報告した。

 柴田氏らは、臥位で前腕筋に低周波刺激を与えた。筋が軽く収縮する程度の強さで3Hz、両側15分間の刺激を週に3〜5回与え、消炎剤の屯用、ホットパックを併用する。

 掌蹠膿砲症と診断された60歳代の女性では、四肢の関節痛と両手足に膿胞と紅斑があり、四肢関節痛が徐々に増悪した。低周波治療開始6週間で四肢の関節痛や腫脹が消失、手足の皮膚症状も改善した。低周波治療開始前には効果が見られなかった消炎剤も、治療開始1週目から顕著な効果が見られるようになったという。経過は良く、治療終了後2カ月経過後も再発は見られていない。

 関節リウマチ歴10年の80歳代女性では、四肢関節痛が増悪、痛みと関節の腫脹のため、日常生活が困難になって受診した。低周波治療を始めて4週後には、両手指、両肩、両肘、両膝などの疼痛と腫脹が消失し、日常生活と歩行が可能になった。

 低周波刺激部位は必ずしも前腕に限られるわけではなく、四肢末端なら効果が見られるという。明らかに神経症状がある患者を除き、腰痛症例などでも効果があり、膝の水腫の軽快、CRP改善が見られるなど印象は良いようだ。「薬剤との併用で、薬剤の効果が向上する傾向も見られる」(柴田氏)という。(中沢真也)

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