2005.01.26

【ヘルスケア2005速報】 高齢者介護事業への新規参入、まず地域差を見極めるべき:特別講演から

 ハヤカワプランニング代表取締役の早川浩士氏は1月26日、ヘルスケアフォーラム2005の特別講演に登壇し、「高齢者介護事業に新たに参入する場合は、まず地域差を見極めるべきだ」と強調した。

 要介護認定者数はすでに400万人を超え、2007年には440万人に達する勢いだ。これは介護保険の第2期計画(最終年度は2007年)の計画値である437万人を突破することを意味する。つまり、全体のマーケットは確実に拡大するわけだ。だが、すべての都道府県で同じように進むわけではない。

 早川氏はまず、こうした需要面の地域差に着目すべきだと指摘する。

 同氏によると、2004年8月の時点で認定者数が計画値に到達した県は、長崎県の106.4%を筆頭に9県ある。認定率は西日本が高く、東日本が低い西高東低の傾向に変わりないが、伸び率は東日本の方が高い。

 さらに詳しく見ていくと、認定者数の伸びが著しいのは軽度者(要支援、要介護1)で、2004年8月時点で計画値の到達度が100.3%と既に見込み数を上回っている。

 同じ軽度者のなかでも、東北、北関東では要介護度1が急増しているのに対して、中国・四国地方では要支援が増える傾向にあり、ここにも地域差が存在する。

 早川氏が次に指摘したのが供給面の地域差。介護サービスの提供のされ方にも地域差が存在するのだ。第2期計画に対する2004年8月時点での到達度でみれば、居宅サービスは120.4%の長崎県を筆頭に100%超が全国で13府県もある。

 一方、到達度が90%以下の都道府県には、神奈川県(85.6%)、沖縄県(82.8%)、京都府(81.4%)などがあり、これらの地域では、居宅サービスへの参入余地が大きいといえるわけだ。

 施設サービスの方は、おおむね計画通りに整備が進められており、計画値に到達した県はない。ただ、「ここでも整備のスピードに地域差がある」(早川氏)。整備の進んでいるのは、福岡県(98%)、沖縄県(95.3%)、岡山県(95.2%)などだが、その一方で、東京都(66.6%)、静岡県(68.5%)などのように7割を切っているところもある。低いところほど、施設サービスでの新規参入の芽があるわけだ。

 ただ、整備の進んでいる都道府県でもチャンスがないわけではない。早川氏は、「到達度が9割を超えている県では、これ以上、施設整備が行われないため、居宅サービスへ顧客が流れる可能性が高く、居宅サービスでの参入のチャンスがある」と締めくくった。(MedWave編集部)

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