2004.12.22

偏頭痛は虚血性脳卒中のリスク因子と示唆

 カナダ、スペイン、米国の研究者たちが、偏頭痛と虚血性脳卒中リスクの関係を調べるために、観察研究の系統的レビューとメタ分析を行った。その結果、偏頭痛は脳卒中の独立したリスク因子であることが示唆された。詳細はBritish Medical Journal誌電子版に12月20日に報告された。

 偏頭痛は若年成人に多く見られる。これまで、偏頭痛歴のある人の脳卒中リスクは高いとする観察研究が複数ある一方、関係を示せなかった研究も複数あった。そこで今回、研究者たちは、1966年以降に報告された論文を調べ、ケース・コントロール研究11件とコホート研究3件を選出し評価した。分析にあたり、経口避妊薬自体が独立した脳卒中のリスク因子であることから、避妊薬を使用している若い女性の偏頭痛患者にも着目した。

 分析の結果、偏頭痛患者の脳卒中リスクは高いことが明らかになった(相対リスク2.16)。また、前兆を有する偏頭痛患者の相対リスクは2.27、前兆を伴わない患者の相対リスクは1.83だった。45歳未満とそれ以上の人を分けて比較した場合、45歳未満の女性のリスクが最も高かった(2.76)。経口避妊薬を使用している偏頭痛患者の相対リスクは非常に高く、8.72となった。が、これまでの報告から、このグループのリスクには大きなばらつきあることが知られている。しかし、経口避妊薬使用者の人口に占める割合は高いため、詳細な調査が必要であることは確かだ。

 偏頭痛がなぜ脳卒中のリスク因子になるのかについては、現時点では、不規則な脳血流、心臓の異常、プロスタグランジンの分泌異常、ノルアドレナリン系またはコリン系の神経伝達物質または受容体の異常な産生などの関与が想定されている。

 原題は「Risk of ischaemic stroke in people with migraine: systematic review and meta-analysis of observational studies」、全文がこちら(PDFファイル)で閲覧できる。(大西淳子、医学ジャーナリスト)

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