2004.12.22

保険外診療への取り組みはまだ低調、日本能率協会が315病院の自己評価結果を公表

 医療機関の経営指導などを手がける(株)日本能率協会コンサルティングは12月21日、病院の経営改革に関する実態調査の結果を発表した。調査は、同社が病院にアンケートを行い、病院が自らの取り組みを自己評価する形で実施。その結果、回答を寄せた病院の自己評価が高かったのはコスト削減や医師確保などに関する取り組みで、保険外診療による増収、疾病別原価管理などについては自己評価が低かった。

 調査は、2004年8月から9月にかけて、全国の100床以上の5428病院を対象に実施。315病院から回答を得た。回答病院の内訳は、一般病院257施設、精神病院34施設、結核病院3施設、特定機能病院その他が21施設。病診連携、増収対策などの50項目について、1点〜5点の5段階で自己評価してもらった。病診連携を例に取ると、「地域の医療機関と複数科で定期的な会合を実施し、機能分担と連携が十分に機能している」が最高の5点で、「病診連携室の設置を予定していない」が1点となる。

 調査の結果、315病院の平均点が3.5点を超え、自己評価が高かったのは、「診療材料費削減」「医療機器費用削減」「薬剤費削減」など費用削減に関する項目。また、「医師確保」(平均3.6点)、「情報開示・提供」(同3.5点)も高評価だった。

 対照的に、全病院の平均点が2.5未満と低かったのが、保険外収入の増加に向けた取り組み。近年、美容整形や皮膚科などの分野で、自費診療にも力を入れる病院が増えつつあるが、全体で見ればまだ低調なようだ。また、DPCへの対応、BSC(バランスト・スコアカード)、品質管理手法(ISO、シックスシグマ、TQMなど)の導入といった経営管理手法に関する項目も平均点が2.5未満で、自己評価が低かった。DPCへの対応で最高点の5点(定期的に疾病別原価計算を行っている)を付けたのは7病院にとどまった。 

 調査を担当した同社シニアコンサルタントの藤井啓吾氏は、「BSCや各種の経営管理手法については、知識として知っていても、具体的な検討に至っていない病院が多い。予想していたよりも、まだ取り組みが低調との印象を受けた」とコメントしている。
(吉良伸一郎、日経ヘルスケア21

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